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■ レビュー ■

『ルミネスII』

 レビュアー:ショウスケ

音楽が大好き?
なら、コレしかないでしょ♪

 「料理、音楽、ゲーム」。この3つは、世界の垣根を超えて愛されているモノだと思ってます。そのうちの2つを採用している『ルミネス』だから、世界中で約80万本のヒットを飛ばしたのも納得って感じがしませんか? 少なくとも俺はそう思ってます。映画「スイングガール」の中のセリフにもあったじゃないですか、「この世には(音楽を聴いて)スイングする者とスイングしない者に別れる」って。俺は確実に前者。琴線に触れるような音楽を聴くと体が反応しちゃって、カラダが揺れたり、踊り出したくなります。……そんな音楽大好きな人たちが、思わず没頭しちゃうようなゲーム。それが前作なんだけど、続編となる『II』の中毒性もハンパじゃない! そりゃもう、最初は調べごとをするつもりでプレイしていたのに、いつの間にか目的を見失って延々とプレイしちゃうくらいのヤバさです。おかげで、総プレイ時間が50時間をオーバー。でも、途中でPSPの電源が突然シャットダウンされてイチから再プレイとか、記事の確認用にちょっとプレイしただけでセーブしていないときもあるんで、本当の時間はそれ以上なんですけどね(笑)。これだけやり込んで見えてきた、このゲームに対する感想を書きつづっていきましょう。

アナタの好きな音楽はナンですか?

 『II』は何が新しくなっているのか? という点で考えると、一番の変更点はSkinと呼ばれる背景に、有名ミュージシャンのミュージックビデオが流れるようになったところでしょう。ゲームのルールが前作と同じだったので、初めてプレイした時でも比較的見ることができたけど、次第に目がブロックに集中しちゃったりするんですよね(笑)。でも、本格的に慣れてきたら、自然と余裕を持ってSkinを見ることができるようになってくるんですよね~。不思議。これは『テトリス』で、超高速スピードの中でもテトリスを狙うことができるような“極みの境地”に達した感じに似てるというか。「あっ、自分が上手くなってきた」と実感できる瞬間ですね、ハイ。あとは聞き覚えのある音楽を聴きながらプレイできる、という点も見逃せないポイントでしょう。Def Techの「KONOMAMA」やRIZEの「OWTKAST」など、ジャワイアンレゲエからロックまで幅広いジャンルの音楽が用意されているから、どんな人でも楽しむことができるんじゃないでしょうか? しかも、初めてプレイするときは次に出てくる音楽が何かわからないから、ワクワク感も高くなるんですよ。ビックリ箱を開けるような感じに近いかな。きっと聴いたことのないジャンルの曲もあると思うけど、プレイすれば気になる音楽が見つかると思います。実際に、俺はプレイしていてRIZEと元気ロケッツにハマりました(笑)。RIZEの曲はデビューアルバムくらいしか聴いていなかったけど、インタビューしに行ってこの曲を作った意味を聞いて、再びプレイしたら詩の内容がより深く感じることができたんで、それ以来お気に入りです。RIZEのメンバーのKenken(彼も『ルミネス』の大ファン)も、「このゲームでMONDO GROSSOを知ったんで、他の人たちにもこのゲームでRIZEを知ってほしい」って言っていたのも印象的だった。それまで知らなかったジャンルで自分の好みに合ったアーティストを見つけたときって、何かうれしく感じません? 『II』をプレイすれば、そのうれしさをきっと見つけることができると思いますよ!

豊富なモードに満足、満足

  メインモードといえる「Challenge Mode」がクラス分けされたことで、Skin集めがラクになりましたね。これは非常にうれしい変更点でした。なにぶん、集中力が長く続く方じゃないんで、40面を超えた辺りで失敗→イチからやり直しというのはキツい、って印象が強くて(ヌルゲーマーですんません)。各クラスとも21面ぶん用意されていたけど、最後まで集中力を切らさずにプレイできましたよ。まぁ、全部クリアするのに35時間以上プレイしてますけど(苦笑)。ここまでくると、ゲームにも相当慣れてきて「21面だけじゃ物足りなぁ~い」って感じになります。そんなときには、クリアすると出現する「Enduro」。これは「Class B」から「Class A」までぶっ通してプレイできるモードなんだけど、30面を超えた辺りでトランス状態っていうんですかね、とにかく「プレイしててキモチいー、音ハメ(ダンスで音楽に合わせて動きを同調させるように操作するプレイのこと。)最高!」って感じになるんですよ。お気に入りは「Heavenly Star」と「tiny piano」の2つ。ホント、キモチいーですわ(笑)。
  このほかにも、CPUと対戦するモードや制限時間を設定してプレイするモードとかもありますけど、中でも頭を使う「Puzzle Mode」と「Mission Mode」がイイですね。最初は特定の形を作るのに手間取ったけど、これをやり続けているとブロックを消すテクニックがなんとなく身につきますね。楽しみながらスキルアップできるのはイイですねぇ♪ とはいっても、「Cat's Fase」に相当苦しめられましたけど(笑)。あと「Mission Mode」の全消しってミッションもなかなか歯ごたえありましたね。結局、「Mission Mode」で一番最後にクリアしたのはコレだったし。「Challenge Mode」のような、ただブロックをひたすら消すという視点からブロックで創造する視点に切り換えて遊ばせようとする点は、さすがキューエンタテインメントだな、と。まあ、こんな偉そうなコト書いてますが、腕前はまだまだ上級者になりきれてない程度の者ですよ。ココのスーパープレイとか見てると「次元が違うわ……」と思いますし。でも、参考になるテクニックが満載なんですよね、ココ。勉強になりますわ~。

最後に~♪

  中毒性は前作以上ですね、ホント。やり始めたら没頭しちゃうんですよ。おかげで何度、電車に乗っているときにプレイして目的地を通り過ぎそうになったことか……。実際には2回ほど乗り過ごしました(某編集さんゴメンなさい)。今のところ、94個のSkinを獲得しているけど、どれも個性があって楽しいですね。でも、そのうち「これだけじゃモノ足りない」って時期がくるかも。RIZEのJESSEも「パンクバージョンとかJ-POPバージョンとか欲しい。『ルミネスII』用の音楽も作りたい」って言っていたけど、激しく同意したい。このゲームを通して、自分が今まで知らなかったアーティストと遭遇したいなぁ。Xbox 360の『ルミネスライブ!』ではSkinを配信するようですけど、PSPの方でも新しい『ルミネス』に出会えることを期待してますよ、水口さん!(笑)

『ルミネスII』画面写真

ショウスケ

 スポーツ大好きー。格闘技大好きー。音楽大好きー。ゲームは……新機軸を取り込んでいるものじゃないと愛せない。

●好きなゲーム
『WE』シリーズ
『Rez』
『ルミネス』
コーエーのSLG

ルミネスII

『ルミネスII』

■機種:PSP
■メーカー:キューエンタテインメント
■ジャンル:PZG
■価格:4,980円(税込)
■発売日:2007年2月15日

(C)Q ENTERTAINMENT INC. 2004,2007/(C)2004 BANDAI/NBGI