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 歴史にその名を刻む、映画「スター・ウォーズ(以下、SW)」シリーズの世界がそのままMMORPGになった『スター・ウォーズ ギャラクシーズ(以下、SWG)』。北米ではすでに正式サービスが開始されているが、今年の12月にはいよいよ日本でもサービスが開始されることに。そこで電撃オンラインでは、2人のキーマンに制作の経緯やゲームの詳細をインタビューしてみた。名前を聞いたことはあるがどんなゲームか知らない人や、「SW」ファンというだけの人も、ぜひ読んでほしい。

――本日はよろしくおねがいします。今回は、実際に北米版をプレイしたことがない人のために、基本的なことからお聞きしたいと思います。では、まず「SW」の世界を用いてMMORPGを作ろうと思った経緯を教えてください。
Julio Torres氏(以下、Torres):
「SW」の世界観に対して、世界中に非常に多くのファンがいるのはご存知だと思います。コアなファンはもちろんのこと、映画を見てなんとなく好きになってくれているという人たちが集まって、おしゃべりしたり遊んだり情報交換したりして楽しめるのがオンラインゲームなのではないか、と考えたところから開発がスタートしました。


――「SW」といえば映画や小説といった、すでにできあがった原作や世界観がありますが、この雰囲気をゲームに持ち込むため、どのようなところに気をつけましたか?
Torres:『SWG』自体はエピソードIVからV(旧三部作の1作目と2作目)の時代を背景に作られています。この2作品は幅広い年齢層の人が見ており、キャラクターやストーリーの浸透性という点でこの時代を選びました。そして、その時代のイメージというものがあるので、それを大事にするように気をつけました。ただし、オンラインRPGは自由度の高さも保つ必要があるので、それぞれの要素が共存できるようにしました。
Jason Ryan氏(以下、Ryan):私たちは、『SWG』という「砂場」を提供しようと考えました。大きな枠組み、砂場(=『SWG』)を用意して、その中で帝国軍とか反乱軍といった細かい枠組みが存在する……さらにその中で自由に遊んでもらうというイメージですね。
Torres:「SW」の世界というものは、ものすごく多岐にわたっているのですが、ある程度決まった世界観があります。その枠組みを崩すことはできないのですが、その中で自由を与え、自分だけのストーリーを作ってほしいと考えています。

――キャラクターメイキングはどのような流れで行われるのか教えてください。
Torres:まず全部で10種族の中から選ぶことができます。ヒューマンを始め、ボサン、モン・カラマリ、ローディアン、トランドーシャン、トゥイレック、ウーキー、ザブラク、イソーリアン、サラスタンの10種族です。キャラクターメイキングのカスタマイズ性は非常に高度なものになっていて、目の色や髪の色、鼻の形、口の形、体つき肌の色、大柄小柄などなど、いろいろな部分をカスタマイズできます。また、種族によって容姿の特徴が違うので、それにあわせた様々な形を用意しています。
Ryan:キャラクタークリエイションに関しては、かゆいところに手が届くくらい細かいところまで作ることができます。このパートを作るのに1年半もかかりました。それだけ力を入れて作っているので、注目してみてください。


――それがそのままゲーム中に反映されるのですか?
Torres:
その通りです。まるで自分がCGクリエイターになったような気分になれますよ(笑)。

――それだけ自由にキャラ作成ができると、街に同じ姿の人はあまり見当たらないほどでは?
Torres:そうですね。ちなみに、じっくり作るのが面倒な人は、ランダムで作らせてみてそこから気になるところを手直ししていくという方法もあります。
Ryan:ゲームが始まってからでも、ヘアスタイルなどを変えられるプレイヤーがいるので、見た目をちょっと変えたいときには、その人たちにいくらかのお金を払って変えることも可能です。

――さて、次は職業について聞きたいのですが、どのようなものが使えるのですか?
Ryan:全部で32種類ありますが、キャラメイク直後に選べるのはアルティザン、ブロウラー、エンタテイナー、マークスマン、メディック、スカウトの6種類です。

――「エンターテイナー」は、あまりプレイヤーの職業としては聞かない言葉ですが、どのようなものですか?
Ryan:ダンスや音楽演奏、先ほど話に出たヘアスタイルの変更などができる職業です。非常に人気がありますよ。イメージとしてはジャバ・ザ・ハットが寝そべっている前で踊っている踊り子みたいな感じですね。それでチップをもらったりして生計を立てることもできます。
Torres:ダンスの意味はもう1つあって、プレイヤーキャラクターは戦っていると、だんだんと疲労が蓄積していくんです。そうなると、例えばヒットポイントが完全に回復しなくなったりするので、ダンスを見ることで疲れが癒されていくといったシステムになっています。そういった意味で、ゲームの中で必要となってくる職業といえます。
Ryan:メディックが傷を癒すのに対して、エンターテイナーは精神面を癒すイメージですね。

――職業ひとつとってみても、従来のMMOの枠にはまっていないところがいいですね。
Ryan:企画段階で職業を考えた時に、我々はプレイヤーの好みを4つの分野に分けました。前線で戦う戦闘系、肉体や精神面を癒すヒーリング系、他のプレイヤーを率いるリーダー系、物をコツコツ作る生産系の4つですね。これらを元に、全32種類の職業を設定していきました。

――なるほど……そうやって作ったプレイヤーキャラは、どうやって帝国軍または反乱軍の勢力に属することになるのですか?
Ryan:最初は無所属として地上に降り立って、そこからどちらに属するか選ぶことになります。といっても、例えば帝国軍に入りたいといってもすぐに入れるわけではなく、彼らから与えられるミッションをクリアして、信頼を得る必要があります。そうやって初めて帝国軍に入れるわけです。これは反乱軍も同様です。また、必ず勢力に属する必要はなくて、無所属として活動することもできます。

――途中で所属を変えることはできるのですか?
Ryan:できます。敵方のリクルーター(入隊を受け付けるNPC)のところに行って与えられるミッションをクリアすれば、寝返ることは可能です。ただ、やはり敵側に属していたということで、ミッションのハードルが高く設定されていて、それだけ信頼を勝ち取ることが難しくなっています。もちろん、所属を変えれば階級はゼロからのスタートになりますが、新しいキャラクターを作り直したりする必要はありません。

――どうしても変わりたいという時にそういうシステムが用意されている、というところに自由度の高さを感じますね。
Torres:『SWG』をデザインする上で、そこが非常に重要な要素だったんです。このゲームは所属だけでなく、職業自体も変えることができるようになっています。このシステムを考えるために、他の様々なMMORPGを遊んでみたのですが、1度キャラクターを作って職業を設定してしまうと、それっきり変えることができないというゲームが多かったんです。そうなると、例えば戦士をやめて魔法使いになりたいと思った時に、そのキャラや愛着のある名前を捨てて新しいキャラを作り直さなければならない。MMORPGプレイヤーにとって、今まで育ててきたキャラの名前や存在はいわば自分の分身なわけで、それを簡単に捨てるということはあまりしたくないと思うんです。一番そこが難しいところで、がまんしてやり続けるか、今まで育てたキャラごと捨てて新しい職につくか……大半のMMORPGではそれしか選択できなかったんです。私たちはそういった形にしたくなかった。後々になって「やっぱりこっちがいいな」と思ったら、それができるようにしたい、ということが企画段階で最も重要なコンセプトでした。

――さて、「ジャンプ・トゥ・ライトスピード(以下、JTL)(※注1)」では宇宙でドッグファイトができるようになりますね。これまでのMMOでは考えられないシステムで、ちょっとビックリしました。
Torres:誤解してほしくないのが、「JTL」の部分は無理やり取ってつけたようなシステムではないということです。誰でもパイロットになれますし、宇宙に出るためにスキルポイントや経験値などの制限は基本的にはありません。地上から宇宙で戦うまで、ものすごく自然な流れで移動できるように作っています。

――いったいどんなところからこんなアイデアが?
Torres:エピソードIVからVIまでの、いわゆる旧三部作と呼ばれる映画の世界をそのままゲームで再現したいと思いました。戦闘機でスターデストロイヤーと戦っているシーンを何度も見て、これをそのままゲームに盛り込むにはどうしたらいいんだろう、というところから考え始めました。じっくり考えてみると、「地上におけるターンベースの戦闘ではダメだ」、「ボタンを押したらすぐに反応してほしい」という要素があって、『JTL』はリアルタイムで戦えるようにしたいと考えるようになりました。映画のスピード感やスケール感をゲームの中に持ってくるには、このような違うメカニズムが共存するシステムがいいだろう、ということになりました。
Ryan:シューティング好きの方には、ぜひジョイスティックを用意して遊んでほしいですね。

――いやぁ、すぐにでも宇宙に飛び出したいのですが、実際はどのような過程を経なければいけないのでしょうか。
Ryan:10分でできます! インストールしてキャラクターを作って、リクルーターのところで乗りたいと希望すれば、すぐにベーシックな機体がもらえて宇宙に出ることができます。

――思ったより簡単ですね!
Ryan:ゲームというものは、シンプルで楽しいものでなければならないという基本的な考えがあるので、パイロットになって宇宙を飛びたいなら、スキルポイントや経験値といった無駄な足かせは付けずにそうさせてあげようよ、ということになりました。もちろん機体はベーシックなものですが、楽しい部分を早い段階で味わってもらいたかったので、高いハードルは作りませんでした。

――では、上位の機体に乗るには?
Ryan:宇宙で戦って経験値を上げていくことで、徐々によりよい機体に乗れるようになります。経験を積むことでライセンスを得られるというイメージが近いですね。

――ところで、映画で出てきたダース・ベイダーやルークといった有名なキャラクターは、ゲーム中ではどのように登場するのですか?
Ryan:基本的にNPCとして出てきます。例えばダース・ベイダーなら、ふだんはがっちりとガードを固められているので、簡単に会いにいくことはできませんが、ランクを上げて信頼を得ることでお呼びがかかり、ミッションを与えられることがある、といった感じですね。
Torres:もし、日本のプレイヤーから「こういったキャラとこういうことをしたい」というような意見があれば、聞いてみたいですね。どのようなキャラが人気あるのか、どのようなことがやりたいのかといったことを吸い上げて、できるだけ実現していきたいと考えています。

――ローカライズの体制についてはいかがですか? コアなファンは結構気になるところだと思いますが。
Torres:世界観を重視するのかプレイしやすさを重視するのかでいつも悩むところですね。「SW」の世界ではオフィシャルな用語というものがあるので、それの最新版を元に翻訳しています。また、口調などについても、「SW」のためならすべてを捨てられるような、ディープな人たちが担当していますので、原作ファンでも納得してもらえると思います。

――まだサービスも始まっていない段階で気が早いですが、今後『SWG』をどのように進化させていく予定ですか? 例えば次の拡張はどのように考えていますか?
Torres:『SWG』でやりたいことはたくさんあって、現在も机の上に企画が山積みになっている状態です。その中で今後どれを実現しようか、具体的に決めているわけではないのですが、1つだけ考えていることがあります。映画のエピソードIIIが来年公開されることになっていますが、おそらくその中で世界観に大きな影響を与える要素が登場すると思います。今後の拡張は、その要素を取り込んだものになるだろうと考えています。

――では最後に、楽しみにサービスを待っている日本のプレイヤーにひとことお願いします。
Torres:ぜひ『SWG』の世界に来てもらって、楽しんでいってほしいですね。
Ryan:日本での「SW」ファンの中で、このゲームを通して新しいコミュニティができることを期待しています。また、それによって「SW」の世界がさらに広がればうれしいと思っていますので、ぜひベータ版にトライして楽しんでほしいと思います。


高橋慶太氏 Julio Torres氏(写真左)
 学生時代、ミュージシャンを目指して音楽とコンピューターをダブル専攻。それが功を奏しゲームのサウンド関係の仕事についたのがきっかけで、ゲーム業界の道へすすむことに。Lucasに来る前には「Riven」等のタイトルをプロデュースしたことも。
Jason Ryan氏(写真右)
 プログラマーの経歴を買われて、ソニーオンラインエンターテインメントへ転職。『Ultima Online』や『EverQuest』のオンラインゲームの知識も豊富で、個人的に廃人プレイヤーだったことも。現在は仕事以外でのゲーム時間が減ってしまって、「カジュアルプレイヤー」になってしまったと語っていた。

高橋慶太氏 スター・ウォーズ ギャラクシーズ 完全日本語版

■メーカー:エレクトロニック・アーツ
■対応機種:Windows
■発売日:2004年12月23日
■パッケージ製品価格:オープン価格
■関連サイト:公式サイト/エレクトロニック・アーツ

LucasArts and the LucasArts Logo are trademarks of Lucasfilm Ltd. Star Wars Galaxies is a trademark of Lucasfilm Entertainment Company Ltd. c2002-2004 Lucasfilm Entertainment Company Ltd. or Lucasfilm Ltd. & TM as indicated. All rights reserved.

※注1 米国版では『An Empire Divided』というバージョンがすでに稼動しており、10月末に拡張版として『Jump to Lightspeed』がリリースされる予定。この拡張版の導入により、宇宙空間で戦闘ができるようになる。日本版では最初から『JTL』まで入ったバージョンでサービスを開始する。

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