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日本でも人気が高い『リネージュ』『ラグナロクオンライン』と並び、韓国の3大MMORPGとうたわれている『ミュー
〜奇蹟の大地〜』が、日本に上陸してから早くも3カ月が経過しようとしている。オープンβテスト中から、「タマちゃん出現イベント」など現実とリンクしたイベントを数多く導入し、積極的に話題を提供し続けている本作だけに、今後の展開が非常に気になるところだ。
そこで、今回はプロデューサー小島幸博氏に、ゲームの紹介を兼ねて本タイトルについて熱く語ってもらった。『ミュー』はどんなゲームなのだろうと思っている人、βテストの参加を迷っている人は必見!
●最大の特徴は、ひときわ目を引く美麗な3Dグラフィック!
──韓国で非常に知名度が高い作品ということで日本に上陸をした『ミュー』ですが、まずはどういうタイトルなのか教えていただけますか?
小島 幸博氏(以下、敬称略):『ミュー』は、『リネージュ』『ラグナロク
オンライン』と並ぶ韓国の3大MMORPGの1タイトルです。韓国では、シェアでいうと約50%くらいが『リネージュ』、2位が『ミュー』で約28%という状況です。『ミュー』が登場したのは2001年5月で、それから約2年が経過していますが、ずっと2位に位置しています。収益率としてはかなりよくて、開発会社がコスダック(※注
韓国の証券市場)に上場するなど、躍進を続ける一方ですね。開発メーカーはWebzenという会社ですが、最初は社員13人でスタートして、今年の5月末頃には150人くらいになりました。韓国国内では、現在同時接続数が約6万人、有料会員数が約100万人を突破しそうな勢いです。日本以外では、タイ、台湾、中国に進出していて、アジア圏を制覇したいというもくろみもありますね。
──ゲームの内容は具体的にどのような感じなのでしょうか?
小島:『ミュー』というタイトル名は、「ムー大陸」から取ってるんですね。世界観は、バリバリなギリシャ神話や古代ローマっぽいものではなく、神秘系が入った「失われた超文明」をイメージしています。サーバーの名前を「マヤ」にしたり、「モアイ像」や「スフィンクス」、「ストーンヘンジ」、「ナスカの地上絵」といったものがモチーフで使われていたりします。特徴を挙げるとすると、とにかくビジュアルに強いゲームですね。韓国内では2Dグラフィックで1位を誇っていた『リネージュ』のあとに、「3DRPG
Leader」というキャッチコピーで、3Dであるということを強調して成功したタイプのゲームです。
──韓国で成功した要因は、やはり3Dグラフィックですか?
小島:そうですね、グラフィック面のセンスがかなりよいです。鎧やモンスターが、韓国でもこんなに描けるようになってきたのかと。このグラフィックにこだわるゆえに、あえて視点移動や回転をやめたということもありますね。その代わりに、鎧などの装備品をもっと細かく描写したり、川の中を泳ぐ魚を細かく描いたり、小鳥のさえずりをしっかり鳴らしたり、描写形に走ってビジュアルインパクトをつけたことが、韓国での成功に結びついたといえます。
──プレイヤーが使えるキャラクターは、現在のところ基本的にナイト、ウイザード、エルフの3種類ですよね。
小島:その3キャラクターがメインですね。『ミュー』では、各キャラクターに「スキル」という特殊系の技が入っていまして、戦士系のナイトだったら特別な斬り方ができるなどです。ウイザードは主に黒魔法を操るキャラクターで、スキルでは敵全体にダメージを与えることができる炎の魔法、画面中に悪霊を大量に撒き散らす魔法、敵を凍らせる魔法など、主に攻撃魔法ですね。また、ウイザードはテレポート魔法も使えます。エルフの主な武器は弓です。スキルとしては、召喚魔法、それから回復系の魔法、という感じでしょうか。
──今後、この3キャラクター以外には増えたりしないんでしょうか?
小島:実は、「魔剣士」という新クラスがあるんです。詳細は今のところ、明かせないのですが、あるレベルまでいくと使えるようになります。ウイザードとナイトの両方の鎧とスキルが使える魔法剣士という感じですね。ただ、本国ではさらに進化していて、更に複雑なクラスチェンジみたいなものも入るようです。うれしいことに、本家もそれなりに進化しているんですよね。
──では、『ミュー』を日本でサービスをするに至った経緯、どういうところに魅力を感じて日本でサービスしようということになったのかを教えていただけますか?
小島:やはり、ネームバリューですね。韓国産MMORPGの最後のビッグタイトルと言われていたんですよ。我々としては、『リネージュ』、『ラグナロク』に対抗できる最後に残されたビッグタイトルをどうしても日本で展開したかった。日本で提供するタイトルをゲームオンの中でも選定する段階があったんですけど、その時点で『ミュー』を含む10〜20タイトルがピックアップされていました。僕はその時、まだ『ミュー』の担当ではなかったんですが、となりの事業部でみんながゲームをプレイしているのを見ていて、「あっ、これカッコイイね!」と言っていましたね。
──ご自身でごらんになって、何か秀でたものを感じたりしたんですか?
小島:やはり、センスがずば抜けていたんですよね。赤、白、青の鎧が非常にセンスがよくて、少年漫画のファン層に受けるんじゃないかという確信があったんです。これはかっこいい、やったほうがいいですよ、というふうに話していたんですね。その担当が自分にまわってくるとは思わなかったんですけど。
──日本版を小島さんがプロデュースすることになったいきさつはどういったものなのでしょうか?
小島:当初は、ゲームオンで適度な人材がなかなか見つからなかったんですが、最終的に僕に話が来て、「『ミュー』だったらやりますよ」と答えました。それと、実は『天上碑』を手がけている谷川ハジメと僕は、以前いた会社の同期なんです。フリーだった彼を引っ張ってきて、『天上碑』をまかせたのは僕なんですよ。その彼が『天上碑』である程度成功したことも含めて、僕もできるかもしれないと思って。ゼロからゲームを作るのではなくて、韓国のタイトルをどう日本化してパブリッシュするかという、編集や企画に近い感覚でやれそうだったので引き受けたんです。
──日本に持ってくる時点でいろいろ変更したりという作業が大変だと思うんですけど。
小島:最初に韓国の開発陣に会いに行った時に、「僕は、『ゼルダの伝説』などの名作を生み出したゲームの国からきた男だ」といって、ファーストインパクトをつけたんですね。「韓国の一流作品を、そのまま“ゲームの国”の日本に持ちこんでも三流になってしまうから、日本のゲームの文法に合わせてくれ」と。ただ、もちろん彼らにもプライドがあるので、「方向性が間違っていたら遠慮なくいってほしい、あなたたちの世界観を捻じ曲げるつもりは毛頭ないから」とは言っておきました。
──それに対してどういう反応がありました?
小島:向こうは、日本のカルチャーに対してすごく敬意を払ってくれているんですよ。それで、おもしろいものはおもしろいときちんと判断してくれるんですね。「タマちゃん」は意味わかるかなと少し心配もしていたんですが、向こうのKBSという国営のTV局でもニュースになっていたんです。それもあって、オンラインゲームに話題を入れるのはいいアイデアだと、「タマちゃん」を理解してもらった上で応えてくれたんですよ。
──そういう意味では日本側からの要望はダイレクトに伝わって、素早く対応してくれる、という感じですね。実際に開発チームとは、どういうやり取りをされてるんでしょうか?
小島:まず、こちらで資料を作ったあと、それを一旦韓国語化してわかるようにしてあげないといけないんですね。内容や意味をわかってもらってから、ゲーム内に設置するという作業が必要なんです。なので、韓国語の資料を読んで、意味が分かるんだったら入れてくれという段階を踏んでいます。
──韓国の開発陣が150人とうかがいましたが、Webzenという会社はどういう感じなのでしょうか?
小島:「『ミュー』はこうである」という思想を持っている、絶対的な1人という人はいないんですね。強いて挙げるなら、Webzenの社長さんですか。彼はもともとCGを描いていた人で、未だに社長業の傍らレタッチ作業などをやっているんですよ。ただ、部下が新しく描いたCGを見ても、みんなそれほど感動しないんですが、「ちょっと貸してごらん」と社長がレタッチすると、「おお!変わった!」というふうにみんなが感動するという。ちょっとカリスマ的な人なんですけれども、すごくいい人物なんです。その人がOKを出せば、だいたいは通るという感じですね。ただ、確固たる『ミュー』の方向性が決まっているのかというと、それほどではなく、ユーザーがOKしたらそれを入れていこうみたいな、わりと民主主義的な進化の仕方をしているんですね。そういう流れで、こういうふうに直してくださいと僕らが用意したプレゼンにも対応してもらっています。
●ログアウトしても付きまとう、中毒性とギャンブル性が魅力
──日本国内の話に移りますが、オープンβテストの登録会員はどれくらいいるんですか?
小島:1週間を通じて約3万人のユーザーがログインしています。同時接続人数が2,500人〜3,000人くらいですね。
──ゲームオンでは、『ミュー』、『クロノス』、『天上碑』の3タイトルを運営されてますが、それぞれに位置付けなどはされているんですか?
小島:『ミュー』では、進化させるということをテーマにやっていきたいと思っています。それぞれのタイトルにあえてカラーをつけるならば、『クロノス』はコアゲーマー
一直線、『ミュー』はライトゲーマー 一直線で勝負していくというのが今の狙いです。
──日本でもプレミアαテストの段階から多数の応募があったりして、サービス開始前から話題となっていましたが、『ミュー』の魅力はどういったものだと思われますか?
小島:『ミュー』は中毒性がヤバイですね。この中毒性というのは、大きく分けると2つあって、まず1つは目的がはっきりしてるということですね。例えば「あの衣装になりたい」というように、目標が確実にできあがっているんです。「こういう姿になりたい」ということが非常に明確なんですね。なので、次のステップ、レベルになるとお目当ての衣装を着ることができて、そのことに対しての達成感があります。その目標というのは、1度PCの電源を落としたあと、ご飯を食べて、寝て起きてという日常生活の中でも、「まだ俺あの服着てない、着に行かなきゃ」と付いてまわる。次のステップにいかなければ気がすまないという常習性みたいなものが挙げられると思います。
──実際に韓国で1人、台湾で1人、プレイヤーが亡くなっているんですよね。
小島:スタートダッシュで頑張って、3日間ネットカフェでプレイしつづけて心不全か何かで亡くなってしまったんですよね。魅力の1つは、このような現象が起きてしまうほどの中毒性、もう1つはギャンブル性が挙げられると思います。『ミュー』では、「カオス合成」というシステムを搭載していまして、これはあるレベル以上になるとアイテムを作ることができるというものなんです。あるアイテムと宝石を合成して、成功するとキャラクターのランクが上がるんですが、失敗するとワンランク下がっちゃうんですね。くじ引きやパチンコ・パチスロみたいなもので。
──これは日本版でももう実装されてるんですか?
小島:詳細は出していませんが、日本版でも実装されてます。コアユーザーになると、韓国のサイトで情報を入手して、もうやってるんですよ。誰も教えていないのに、なんで知ってるの?って感じなんですけど(笑)。まあ、彼らは合成システムをゲーム内で広めていく役割となる人たちなので、我々としては全然OKなんですけど。
ちなみに、ゲーム内で宝石が出ると“キーン”という音がするんですけど、その音は韓国のミューユーザーにとって全員が反応する音らしいですね(笑)。そして、宝石を入手したらさっそく合成というくじ引きをして、当たったら1段階上がって、鎧が一段階光るという。そうすると、自分の中の充足感が1つ埋まるんですね。すごくライトなテーマなんですけど、ある意味もう逃れられない中毒性のようなギャンブル性がおもしろい要素でもあります。
──ゲームを進めるにあたってのバランスというのは、現段階でどういう感じですか?
小島:モンスターとのバトルなどのバランスに関して、今は基本的にはいじっていないんです。2年間バランス調整をしてきたものを、まっさらからやり直すとそこをチェックする時間が必要になってしまうので。ですから、そこは触らないようにしようと思ってるんですね。ただ、やっぱりレベル10から20くらいが一番厳しいらしいんですよ。なので、今のところはとりあえず様子を見てるという状態ですね。それと、「やさしいミュー」をキーワードに、バージョンアップの仕様をやさしくするというテーマがあって、NPCのセリフやモンスターのやわらかさなどを考えています(※注
7月14日のアップデートにより、全体的なバランス調整が行われました) 。
──パーティ(以下、PT)を組むとだいぶ変わってくるような感じなのでしょうか?
小島:PTを組むと、配られるレベルのパーセンテージが上がってくるんです。エルフ、ナイト、ウイザードの3キャラクターがそろって、5人でPTを組むと約200%になります。ちゃんと、「友達を作ろう」というシステムにはなってるんですよ。
──現段階ではまだNPCのセリフが入っていないので、PTを組んだり、人に話し掛けたりするきっかけが今ひとつわからない雰囲気ですよね。
小島:「PTを組め」というセリフをいずれNPCに言わせます(笑)。PTの受付やカウンター、待ち合わせ場所があればいいですよね。
──どのMMORPGでもソロとPTの住み分けが悩みの種になっているようですが。
小島:そうですね。日本人はソロに慣れている人も多くて、ソロで物足りないとつまらないゲームみたいになってしまう傾向があります。ただ、効率を追及する人もいるので、PTを組んで経験値が上がるということがわかれば、それが普通になるんじゃないかなとも思うんですよね。
──韓国のほうではどんどん新しいマップが追加されていると思うんですけれど、日本版でも追加される予定はあるんですか?
小島:マップは3カ月に1つは増やしたいと思っています。まだ隠されている部分がたくさんあるので。『ミュー』では、マップごとにテーマがあるんです。スタート地点となる「ノリア」と「ロレンシア」だけは、ボスキャラがいないんですけど、ディズニーランドのアトラクションのように各マップの個性がハッキリしているんですよ。今月オープン予定の海のマップ「アトランス」は、ちょっと早いんじゃないかともいわれているんですが、秋に海開きをしてもしようがないので7月17日に導入します。現実と連動していることが、『ミュー』の特徴でもあったりしますので。
そして、この海の向こうに死の砂漠のマップ「タルカン」があって、今のところ「アトランス」の次に導入する予定ですね。
また、その間に、「デビルスクエア」というお化け屋敷をイメージしたイベントを導入します。このイベントは、どんどんモンスターが沸いてくるというもので、最も多く倒した人がランキングで出るんですね。これは、お盆あたりに実装しようかと考えています。その他にも、花火大会のようなイベントも盛り込めればいいですね。
──ひらめいたものが、すぐに試せることがオンラインゲームのおもしろいところですよね。
小島:パッケージソフトの場合は、売った瞬間に終わってしまうんですよ。売るまでにいろいろ仕込まなければいけなくて、大変なんですけど。6月から実施していた「梅雨イベント」も、昼ご飯を食べる前に外を歩いていて思い付いたりして。
──βテスト時から結構イベントが多いというのも、このゲームの特徴だと思うんですけども。
小島:何かしていないと気が済まないというか、話題作りが好きなんですよ。オンラインゲームが、『信長の野望
Online』や『FFXI』といった現状のタイトルだけで終わってしまったら、この業界やゲーム情報サイトそのものが潰れてしまうと自分で思っているんです。『ミュー』は頑張って、『ラグナロク』や『FFXI』と同じくらい成功しないといけないという気持ちが僕の中にあって、話題を作って注目を集めたいというのが正直な気持ちですね。『ミュー』がだめだったら、オンラインゲーム業界はだめだというくらいの意気込みでやってますよ。
──ゲームの中の話に戻るんですけれど、MMORPGだと必ず話題になる対人戦、いわゆるPKについて、『ミュー』ではどのように考えているんでしょうか?
小島:PKに対しては、非常に厳しい設定になっています。ただ、現状では、PKがほとんどないに等しいですね。一応ルールとして、PKは3回まで可能なんですけど、3回実行してPK犯になると、プレイヤーキャラの名前が赤く表示されて狩りも出来なくなるんです。それはつまり、ゲーム性を捨てろということなんですね。一応3回まではOKなので、例えば本当の真剣勝負なんかは可能なんですね。ただ、なぜそうなったかというと、韓国での話なんですが、あるダンジョンでそのマップ内にいた100人がたった1人のプレイヤーキャラクターに全員殺されちゃったんですよ。その事件は、あまりにもひどかったので。
──小島さん個人としては、PKについてどうお考えですか?
小島:僕自身はそんなにいらないかなと。もしくは、完全に一般プレイヤーとPKを分けて、5対5でやるくらいの割合で選べるようにしてあげるとか、そのどちらかですね。今のところPKは、そういう仕様になっています。
それに、ギルドを組めば、ギルド同士の戦いで対人戦ができますし。ただ、現段階では特にメリットもないので、将来的にはギルドランキングなどを導入させてみてはどうかなと考えているところです。あと、PK対策も含めて、守護ギルドという企画を動かしたいと思っています。守護ギルドというのは、要はプレイヤーによる自警団で、チート行為をしていないか、悪い奴がいないかをゲーム内で彼らにパトロールするという役割をさせようと思っているんですね。それで、その役割を務めるギルドをいくつか募集して、ユーザーから投票させたり。
──困っている人を助けたり、初心者のプレイヤーを教えたりとか、そういったことをお願いするわけですね。
小島:そうですね。実はもう、守護ギルドはイベントとして韓国で実装されているんですよ。すでに、第8期とか9期とか。それで、守護ギルドのメンバーは、務めが終わったあとにオフ会などで会うんですね。文句をいったり、次のギルドに望むことを宣言したり、ほとんど座談会みたいな感じなんですけど、そういうムーブメントがあって。それは他のオンラインゲームにはない文化なので、今後日本でも成功させたいなと思っています。
──『ミュー』の一般プレイヤーは、ゲームの中でどういう遊び方をしているんでしょうか?例えば、ギルドやグループなどがすでにできていて、けっこう盛り上がってたりとか。
小島:早い時期からプレイしているユーザーの間では、もういくつかグループができていますね。有名なギルドもありますし。一般のプレイヤーは、まだ少し迷っている感じがありますけどね。ただ、ソロ中心でプレイしている人はレベルを上げて、自分が衣装が変わっていくこと自体を楽しんでいるようです。ですから、マイスタイルのようなものがあって、絶対に二刀流しか装備しないプレイヤーとかいるんですよ。「あっ、こいつ美学求めているな」という人が結構いるんですね。スタイルを決めて、そういう形で楽しんでいる人もいるようです。
──αテストからプレイし始めている人というのは、かなりのレベルになっていますよね。続けてプレイしている人というのは結構多いんですか?
小島:多いですね。『ミュー』では、最初からデータの引き継ぎをしたということが非常に大きくて。このゲームはミニ宇宙みたいなもので、ゲームを巻き戻してはいけないと思っています。ただ、サーバーの選択はできるので、新しく入ってきた人は新サーバーで、古い人は以前からのサーバーでプレイしてます。
──今、あまりNPCが喋らない状態なんですけれども、例えばセリフが入り出すと、舞台背景などがゲーム内でわかるようになってくるんですか?
小島:そうですね。現状はセリフが入っていないので、物語の背景をWEBで読むしかないんですよね。今後導入する予定のNPCのセリフには舞台背景も出てきますし、まず最初に何をしないといけないかも出ますし、ゲームの終わらせ方も出ます。初心者向けのNPCのセリフもあるので、間違って強い敵にアタックして即死するっていうことはなくなるだろうし。とりあえず、案内のようなものを含めて、ひと通り入れるつもりです。
──そうすると、このあとはゲーム内容や舞台設定もプレイしながらかなり把握しやすくなっていきますね。
小島:「合言葉は進化するミュー」という言い方をしているんですけれども。常に進化させたいですね。せっかくいいグラフィックやいいセンスを持っているので、進化させなきゃだめだなって。バランスやNPCのセリフ、クエストなどは考えればすぐにできるものだけど、逆にいいゲーム性を持っているのにグラフィックを変えろという方が難しいと思います。
──『ミュー』では結構GMが出てきているようなのですが、そのあたりの話を聞かせてもらえますか?
小島:GMが出張ってるゲームと思われがちなんですが、ネタ作りにGMを使ってるんですよ。ディズニーランドのミッキーマウスというような象徴として、キャストとして一応用意してあるんですね。実は、日本人ってユーザー同士だとあんまり会話が弾まないんです。韓国の人が日本版のプレイ画像を見てて、日本の『ミュー』は全然会話がないというんですが、GMが現れた瞬間にみんなしゃべり出すんですよ。
最初は、ゲームは完全にユーザーのもの、お客様のものだから、GMは楽しんじゃだめだという考えがあったんです。ただ、日本はやっぱりちょっと違って、ゲームの中にピエロ役を演じるキャラクターが必要なんですね。だから僕らが現れると、喜んでわーって集まって、文句いったり、話し掛けたりしてくる。だから、いつのまにかゲーム内でタレント性を帯びてきたというのが実際のところですね。
──悪役GMという変わったGMの方もいますよね。
小島:ちょっと悪ノリして作っちゃいました。1回やったら大ウケで、大絶賛されて引っ込みがつかなくなっちゃったんです(笑)。実際に彼らは、ゲームの中に入っていくと、ユーザーに対して「おい、お前」って言うんですよ。「お前ら、光り方がたりねぇな」って悪態をつくんですね。そうするとユーザーが喜んじゃって、からまれたり突っ込まれたりすると逆に喜ぶらしいんですね。この悪役GMに関しては、悪いキャラでいいんです。ただ、そのイベントを行うにあたって、サーバーが落ちないとか変なデータにならないとか、バックのサポートがきちんとできていないといけないんですよね。サポートができてなおかつ、GMで入れる時間がないと。何かイベントがある時などに入って盛り上げるという、そういうやり方をしていますね。
──イベントの話題などでゲームが盛り上がってくると、まわりの人も関心をしめしていきますよね。
小島:事件を起こしたいんですよ。オンラインゲームもまだまだマイノリティでしかないので、最終的にはもうちょっと大きな波にしていきたいんです。オンラインゲームというジャンルを誰かが1度は触れているメジャーなものにしたいですよね。『ミュー』も無料期間として3〜4カ月もあって、PCのスペックが合えば動くはずなので、ぜひ遊んでほしいんですね。
ただ、これがパッケージゲームだったらもう終わってるんですが、MMORPGというのは、進化させることができるので、こういうふうにしていきますよと言える。そして、またその進化を見守れる。例えば、20日ぶりに入ったけど、全然違うゲームになっていたというのでもいいと思うんですよ。しばらくログインしていなかったユーザーが、変化した内容を見て、またプレイを再開してもいいと思います。そのような展開は、『クロノス』、『天上碑』ではできないと思いますし、ライバルは『ヤンキー魂。』だと思ってるので(笑)。
●『ミュー』をプレイしながら、「人はなぜゲームをするのか」を一緒に考えてほしい
──『ミュー』をやろうかどうか迷ってる人に、アピールをしてもらえますか?
小島:コンシューマゲームをプレイしている方も多いと思うんですが、とりあえず1度『ミュー』に入ってもらいたいんですよね。僕の中で、「人はなぜゲームをするのか」というテーマがあって、プレイしながら一緒に考えてほしいんですよ。
また、BBSなどの書き込みで実際にユーザーからのアイデアで使えるものもあります。おもしろいアイデアは、こちらとしても本国に提案していきますので、自分の意見がとおるゲーム、自分の思っていることが反映されるゲームかもしれない。そういうところも、『ミュー』のおもしろさですね。
──実際に反映されるかされないかは別として、1ユーザーの発言に対して何かしら運営側からの反応があるということは、ユーザーにとって非常にうれしいことですよね。そういう反応だけでも、ユーザーにとっては遊び応えがある、手ごたえがあるタイトルになると思います。
小島:そうですね。あとは、一緒に進化を見守ってほしいですよね。たまにログインしてみて、内容が変わった、変わってないというのでもいいんですよ。実際のところ、最終的にこういうことをやりますよといってるけど、まだまだ実現されていなくて、どこまで実装されるか手腕を見ていてください、くらいにしかいいようがないんですけど、評価は後からついてくると思っているので。
──この後もおもしろそうですけど、今も相当おもしろい時期ですよね。みんなで作り上げていく途中の段階というか。MMOなので、完成するということはないと思うんですけど。
小島:単なるローカライゼーションという発想をしていないところが、逆によかったのかもしれないですね。例えば、これが洋ゲーを日本に持ってくるローカライゼーションだったら、ほんとに翻訳して誤字脱字とかだけを見るだけで終わっちゃうと思うんですよ。そういうゲームは、やっぱりPCのコアユーザーしかプレイできない。でもそうではなくて、いきなり「タマちゃん」とかで攻めてくるほうが話題になるわけですよね(笑)。タマちゃんかよ!!みたいな。でもみんな、鳴き声がすると…。見たことあります?
──まだ、実際に見たことはないんですけど…。
小島:もったいない!(笑)かわいいですよ、「タマちゃ〜ん」て声かけたくなりますよ。リアルとバーチャルが完全に合致してるんです。ゲームオンでは『クロノス』と『ミュー』の2タイトルがβテストを実施しているので、両方触ってみるのもいいと思います。『ミュー』にしかない、これだというものを実は今から作ろうと思ってるんですけど。それを実装できたら、多分NO.1に……なれればいいなと(笑)。
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小島
幸博 氏
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| ゲームオン
オンラインゲーム事業本部 『ミュー〜奇蹟の大地〜』担当プロデューサー。リクルート社のゲーム雑誌「じゅげむ」、ゲームオンのゲームポータルサイト「Gpara.com」の編集業務などを経て、現在にいたる。 |
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ミュー
〜奇蹟の大地〜
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韓国で約95万人の有料会員数を誇るMMORPG。古代文明をもとにした独特な世界観、美しい3Dグラフィックが特徴で、プレイヤーキャラクターは、ナイト、ウイザード、エルフの3種類が用意されている。日本国内では、2003年4月28日より1,300名限定の「PREMIUM
α」、5月14日より3,000名限定の「α2」、そして6月12日より人数制限なしのβテスト「FREE
PLAYβ」が実施されている。
■メーカー:ゲームオン
■対応機種:PC(対応OS:Windows98/Me/2000/XP)
■ジャンル:MMORPG
■サービス開始日:未定
■価格:未定
■関連サイト
公式サイト/ゲームオン
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