WCG2002開催記念!
日韓PCゲーム事情とWCGについて考える
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| 担当:電撃オンライン 大山 |
去る10月28日から11月3日までの7日間、韓国で「World Cyber Games 2002(以下、WCG2002)」というイベントが開催された。これはPCネットワーク対戦ゲームを題材に、世界45カ国から500人近いゲームプレイヤーが集まって行われる大規模なゲーム大会である。年に1回開催されるこの大会は、今年で3回目を数え、国際的に認められつつある。
しかし、日本国内におけるこの大会の注目度は、その規模に比べ、決して高くないのが現実だ。このページでは、これらPCゲームを取り巻く状況について簡単にまとめてみたいと思う。
WCGの競技種目はPCゲーム6タイトル
WCG2002は、韓国ソウルから電車で約2時間ほど離れた街、テジョンで行われた。今回の競技種目として選ばれたゲームは以下の6タイトル。
『エイジ オブ エンパイア II 覇者たちの光陰』
『ハーフライフ: カウンターストライク』
『2002 FIFA ワールドカップ』
『クエーク III アリーナ』
『スタークラフト: Brood War』
『アンリアルトーナメント』
これらは世界のPCゲームプレイヤーの間で高い人気を誇るタイトルだが、日本でのプレイヤー人口は、他の家庭用ゲーム機のヒット作に比べるとかなり少ない。やはり日本は家庭用ゲーム(PS2やGCなど)がゲームの主流であり、PCゲームはまだマイナーな存在といえるのかもしれない。それを実感させられたのは、韓国のゲーム事情を目の当たりにしたときだった。
韓国では、街中の至るところに、「PC房」と呼ばれるネットカフェが存在し(コンビニより多い!)、ほとんどの客がここでネットワークゲームに興じている。もちろん韓国にも家庭用ゲーム機はあるが、まだ一般家庭に広く普及しているとは言い難い状況だ。
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| 会場となった韓国テジョンのエキスポパーク。万博が行われた公園だ。 |
暗くてわかりにくいが、ここがWCGの会場。大量のPCが並ぶ様は壮観。 |
韓国の家庭用ゲーム事情
台湾や香港などのアジア地域では、日本のアニメやゲーム、音楽などの人気が高いというイメージがあるが、韓国は、近年の日本文化開放政策が施行されるまで、政府が日本文化の受け入れを禁止していた。そのため、家庭用ゲームも一部の業者が扱うのみであり、ソフトに関してもコピー製品(PS2などのソフトをPCに移植したもの)が横行していたのが現実だ。
しかし、文化開放が進むとともに、日本のメーカーも韓国市場に正式参入を開始。2002年2月22日にPS2が発売されたのを皮切りに、4月にはゲームボーイアドバンスが店頭に並び、この12月14日からはゲームキューブの販売も開始される。Xboxも正式な発売日はまだ発表されていないが、早ければ年内の発売が予想されている。
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| 韓国のゲームショップ。PS2の正規販売が始まり、高い人気を集めている。 |
WCG会場にXboxのブースが出展。『Halo』などに人だかりができていた。 |
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| Xboxブースのコンパニオンさん。笑顔は万国共通。 |
PS2ブースも出展されていた。韓国では『鉄拳4』や『ファイナルファンタジーX』が人気。 |
韓国プロゲーマーの人気
これら家庭用ゲームに比べ、PCゲームはわざわざ専用ハードを購入する必要がなく、PCとソフトさえあれば誰でもプレイできる。また、韓国ではブロードバンドネットワークが広く普及しているということもあり、PCゲームは身近な娯楽となっているようだ。そもそもWCG自体も韓国の巨大企業であるサムスン電子が「e-sports」普及のスローガンのもとに始めた大会であり、日本人が考える以上に「ゲームといえばPCで遊ぶもの」という認識が定着している。
ゲーム番組専門の放送局もあり、そこではプロゲーマーによる対戦の模様が放送されている。ゲームプレイの観戦はスポーツ観戦と同じようにポピュラーで、トップクラスのプロゲーマーは子供達にサインを求められるほどの人気。彼らの平均年収は4,000万ウォン(400万円)程度とのことだ。
WCGでの日本選手の健闘ぶり
WCG2002(レポートは、別記事を参照)については、今回はやはり『エイジオブエンパイアII』日本代表のHalen選手が、世界の頂点に立ったのが大きかった。前述したような理由から、日本はPCゲームに関しては後進国と思われていたのだが、Halenは世界のプレイヤーを圧倒的な強さで打ち負かし、優勝を決めた。その姿は実に堂々としており、素晴らしかった。
また、『カウンターストライク』代表で出場したチーム“D2”は、予選突破こそならなかったものの、世界の舞台でハイレベルな試合を見せてくれた。D2に関しては、カナダ、ロシアと同じグループになったのが不運だった、としか言いようがない(カナダとロシアは結局優勝・準優勝を決めている)。
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| WCGの会場では、終了した各試合のデモファイルを見ることができた。 |
日本代表D2の5人。善戦むなしく決勝トーナメントには届かなかった。 |
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| オフィシャルプレスの取材を受けるHalen。 |
帰国直後の空港で記念写真。Halenは賞金20,000ドルの目録を持っている。 |
今後の課題は金銭的な問題
今回のWCG2002で、日本は金メダルという結果を残すことができたわけだが、来年以降の課題はまだまだ多く残されている。そして、そのなかでももっとも切実なのは、実は金銭的な問題だ。
今回の大会は当初、スポンサーが集まらず、参加が危ぶまれていた。有志によるカンパで、予選の開催費用と選手達の旅費をまかなおうという話もあったほどである。結果的にはゲームポータルサイトのLEVEL
UPが名乗りを上げ、『エイジオブエンパイアII』と『カウンターストライク』の2種目に選手を派遣することができたわけだが、今後複数のスポンサーがつけば、さらに多くの種目に参加することができるだろう。
選手達のスキルアップに関しても、やはりある程度の環境が整わなければ、世界に通用する選手が育つのは難しい。トップレベルのプレイヤーたちの、ゲームに対する考え方はスポーツ選手のそれとほとんど同じだ。自分にとって効率のよい練習法を探し、毎日数時間に及ぶトレーニングを繰り返す。そして、トレーニングに集中できる環境を作るためには、スポンサーによる金銭的なバックアップが不可欠なのである。
Halen選手の例を挙げると、彼はピーク時には毎日10時間以上のトレーニングを欠かさなかった。収入はどうしているのか、との問いに「バイトしたいんですけど、バイトすると練習できないから弱くなってしまうんです」と悩みをもらしていたものだ。もしこの文章を読んでいる企業の担当者がいたら、ぜひ来年のWCGを、またはそれぞれの選手達を、スポンサーとして支援することを検討してみてもらいたい。そうした活動は、広告効果のみならず、今後シェアを広げていくPCゲーム市場のリサーチにも役立つはずである(詳しいお問い合わせはメールでお願いします)。
以上、とりとめなく書いてきたが、今後日本でもブロードバンドの普及に伴い、PCゲームがさらに人気を集めていくことは間違いない。『ファイナルファンタジーXI』で初めてオンラインゲームに触れた人は、他のMMORPG(多人数同時参加型RPG)に挑戦してみるのもいいだろうし、FPS(一人称視点シューティング)、RTS(リアルタイム戦略シミュレーション)など、さまざまなタイプの対戦ゲームも揃っている。そして、熱心にプレイすれば、HalenやD2のように、世界の舞台で戦うことも夢ではないのだ。
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■関連サイト
WCG公式サイト(英語)
WCG日本公式サイト
LEVEL UP(映像レポート掲載)
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