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2010年2月4日(木)

『GE+』緊急オンライン座談会にひっそり参加してきました

文:電撃オンライン

 ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下、HUE)の社内で1月22日、PC用MMORPG『グラナド・エスパダ プラス(以下、GE+)』のオンライン座談会が実施された。この座談会、実は「どうせだから、ついでにやっちゃいましょうか」というノリで、IMC Gamesの開発責任者と企画担当者の来日2日前に決定したというのだが(もちろん開発者の来日自体は事前に決まったスケジュールだが)、急遽本座談会に参加。どんな会話が開発スタッフとプレイヤーの間でなされたのか、その様子をお伝えしよう。

 なお、IMC Games開発スタッフの名前や顔は、大人の事情によりお見せできない点はご了承いただきたい。

『グラナド・エスパダ プラス座談会』 『グラナド・エスパダ プラス座談会』
▲座談会真っ只中のHUE社内はこんな感じ。ものすごい勢いで流れるチャットログを1つ1つ拾い上げて開発者に伝えていく、通訳さんに脱帽です。

 開始予定時刻を少々回ったところで、『GE+』名物プロデューサー中尾氏が登場。これまで日本の運営に寄せられた意見・要望の中から、特に多いものをピックアップして回答する形で座談会はスタートした。中尾氏が「悪いニュースと良いニュース、どちらを先に聞きたいですか?」との質問には、圧倒的に「悪いニュース!」とのお返事が。悪いニュースは早く聞いて忘れてしまいたいんですね、分かります。ということで、ここで発表された悪いニュースと良いニュースの両方をすべてお届けしよう。

◇◆ 悪いニュース ◆◇

●ボスモンスターのレイドミッションでは、ドロップアイテム以外に参加者全員に一定の報酬アイテムなどのメリットを与えてほしい。
回答:NGです。理由は腹八分目だから。(この回答には「腹八分目どころかアイテムが少なすぎて、参加者に行きわたらない」という意見が続出し、開発陣があわてて補足回答)参加者同士でボスからのドロップアイテムを公平に分けるのがベストですが、そのドロップが少なすぎるとのこと。持ち帰って検討します。

●派閥戦争の“ラティエラ エル アモ”エリアの入場方法を変更してほしい。入り口で待ち伏せされてしまうので、ランダムにしてほしい。
回答:入場後に“テレポート呪文書”を使ってはいかがでしょうか……。有料アイテムであるテレポート呪文書の使用を強く推すわけではありませんが、我々としては待ち伏せも戦略のうちだと考えています。

●バラック画面でキャラクターの装備着脱ができるようにしてほしい(倉庫と連動した形で)。
回答:いつかは実現したいけれど、残念ながら今の回答はNoです。

◇◆ 良いニュース ◆◇

『グラナド・エスパダ プラス座談会』
▲1人1キャラクターという制限付なのに、こんなにも大勢のプレイヤーが座談会に参加してくれた。でも名前をお見せできないので、全面モザイクをかけねばならず……。

●エサを消費せずにペットを鑑賞できるようにしてほしい。
回答:こちらの要望はYesです! 近いうちに実現します。

●召還物(召還カトリなど)と建築物(ターレットなど)の能力を上げてほしい。等級が一定以上あがらないので使い勝手が悪い。>
回答:こちらもYesです。帰国したら早速取りかかります(具体的な内容については明かされなかった)。

●アイテムインベントリを、コスチュームと装備品で分けてほしい。
回答:少し時間はかかりますが、実現させたいと思います。

●能力が低くなっていて、使いづらいキャストが複数いるので調整してほしい。
回答:多数の要望に応えられるよう、どういった形で調整するのか公式サイト上でアンケートを今後実施します。

●現在のコロニー戦を強化してほしい。
回答:専用フィールドを強化するか、既存フィールドを流用するか検討していたのは、プレイヤーの皆さんはご存知かと思います。実はまだ韓国でも発表されていませんが、日本のプレイヤー向けに発表します。コロニー戦のマップが3種類になります(これにはプレイヤーから「??」が連発された)。つまりコロニー戦のフィールドが拡張され、地域レベルごとにマップが3段階に分かれます。

 さらに、“バルキリークラッシャー”と正反対の概念の補助アイテムが登場します。コロニー戦は今まで以上に、戦略を練ることが重要になるでしょう。コロニー戦のバランス調整は、開発陣のライフワークにしていきたいと思っています。

 前回のコロニー戦リニューアルで不足した点やバランス調整の甘さを反省し、今後しっかりと取り組んでくれると思います(プロフェッサーN)。

 IMC Gmaes開発スタッフが回答をあらかじめ用意してあったのはここまで。ここからはフリートークとして、座談会に来てくれた方が自由に質問できる時間を設けたのだが、開始1時間で約550名が参加という状況で行うフリートークが、円滑に進むわけがない! 中尾氏からは「話したいお題をチャットで述べれば、そこからピックアップします」となったものの、EL92レシピ価格の見直し、槍のエキスパートスタンス実装時期、ミッションの難易度選択、低級ダンジョンの再利用、党倉庫と同盟、指輪装備の右クリック対応、サーバ移動サービス、戦闘モードの見直し、イベントミッションの時間帯、新規の獲得について……と意見が出るわ出るわ。結局、開発陣がIさん(仮名)を指名することで、ようやく落ち着いた。

『グラナド・エスパダ プラス座談会』
▲記事中ではとても書ききれなかったが、中尾氏が「質問内容を書いてください」と言えば、この3倍の発言が瞬時にプレイヤーから飛び出した。

 Iさんからは「現在の『GE+』は初心者が参加しづらく、ほとんどが固定パーティ化しています。また、時間的に参加しにくい14時と16時のイベントミッションも、あまり意味がない状態です。そこで時間は据え置きでもよいので、せめてミッション内容をローテーションできませんか?」との要望が出された。これは、時間帯によるイベントきめうちではなく全ミッションのうちランダムで1つにする。あるいは曜日別イベントにして、毎月実施日を変えていく、選択式にするといった意味のようだ。

 開発からは「実現には時間がかかると思いますが、よいアイディアをありがとうございます。実現するまでは日本の運営チームの皆さん、フォローをお願いします」との返事が。

 2人目に指名されたLさん(仮名)からは「ヴェテラン以降のキャラクター育成に特化した無料マップを追加してほしい。既存で例えるならば“リオン合同ダンジョン”のように、モンスターのポップが激しく経験値が美味しいところ」という要望が出た。

 これに対して開発からは「すでに沢山あると思いますが…」とやや困惑した回答したところ、「無料マップで、どこに沢山ありますか?」「ヴェテランに育つとあとは一本道です」と次々に反論が参加者から飛び出した。育てば育つほど、普段プレイするフィールドは1つ、ないしは2つに限定されてしまいおもしろくない。飽きやすい上に育ちにくい、というのがLさんの発言の真意のようだ。

 最終的な開発の返事は「新マップではありませんが、あるシステムを準備しています。期待していてください」とのことで、Lさんもその他参加者も納得してくれた。

 3人目のBさん(仮名)は「もっと(イケメン)男性NPCを増やしてほしい」と、実に『GE+』らしい要望が飛び出した。日本の『GE+』は女性プレイヤーも多く、ここのところ女性キャスト実装が続いているというのが、その理由のようだ。

 これについては「実はキム・ハッキュ社長も女性プレイヤーから同じ意見をいただいたようです。詳しくは聞いていませんが、いやこれ以上は言えません」と期待を煽る回答が! 渋くてカッコイイおじさんキャストが欲しい。いや若さのあるキャストを! という意見で座談会は盛り上がったが、皆さん“ナジブ”や“リボルドウェ兵士”のことも忘れないであげてください。

『グラナド・エスパダ プラス座談会』 『グラナド・エスパダ プラス座談会』

 終了予定時刻を大幅に過ぎても、まだまだ質問が止まらず4人目のRさん(仮名)の要望は「編入可能なキャストのクエストが、ベテラン以上のキャラクターが前提条件になっているが、難易度選択制にしてほしい。キャストの強さよりも、ストーリーを楽しむことを重視している人のために、低い難易度でキャストを編入できるかわりに、編入時のレベルが低いといった差別化をすればできるのでは?」というものだった。

 これには開発ではなく企画担当者が回答。「難しい質問が……」と言いながらも担当者はやや前向きな対応に。一方で開発陣は「編入条件の難易度の高いキャストもいますが、編入そのものを目標に頑張ってほしいと思っています」と意見は真っ二つに分かれてしまった。

 また、参加プレイヤーからも、キャスト編入の条件まで頑張ることそのものに意義がある。だからこそカードを手にしたときの感動がある! と、どちらかと言えば開発スタッフ寄りの声が多かったようだ。

 これにてフリートークの時間は終了。最後に開発責任者&企画担当者からの「2010年の『グラナド・エスパダ プラス』は皆さんの期待にそえるものになると思います。これからもよろしくお願いします」と締めの挨拶をもって、オンライン座談会は終了した。

 この日の座談会には、本当に多くのプレイヤーが貴重なプライベートタイムを割いて参加。フリートークでは残念ながら取り上げられなかったものの、驚くほどしっかりとした意見・要望を、このチャンスに開発責任者へ積極的に伝えようとする姿が見られた。ボスレイドミッションのアイテムドロップ率や、エキスパート以降の新スタンスの少なさなど、古参プレイヤーらしいコンテンツ不足への不満だけでなく、若い男性キャラを作って! もっとコスチュームを! キャストを編入させたあとも続くようなシナリオがほしい! といった要望は、他のMMORPGにはない『GE+』ならではのポイントだ。

 「これは初心者向け」、「今回は上級者向けの高難易度クエスト」といった、上下に幅のあるコンテンツだけではなく、サイドストーリーそのものを楽しめるコンテンツの充実にも、今後はもう少し力をいれてほしいところだ(ブルーニとか、ナジブとか、パンファルロとか……)。ちなみに座談会に出席させていただいた筆者からのささやかなお願いとして、チャットをテキスト保存できる機能か、開発者および運営スタッフの発言だけ色を変えて表示できるようなシステムを導入してほしいです。

『グラナド・エスパダ プラス座談会』 『グラナド・エスパダ プラス座談会』

(c) 2003-2010 IMC Games Co., Ltd. Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

データ

▼『グラナド・エスパダ プラス』
■運営:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■対応機種:PC(対応OS:Windows 2000/XP)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■サービス開始日:2006年7月21日
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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