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2008年5月5日(月)

「モンスターハンターフェスタ’08」札幌大会レポート! 北の大地も熱かった!!

 ゴールデンウィーク真っただ中の5月3日、「モンスターハンターフェスタ’08(以下、MHフェスタ’08)」の札幌大会が、「札幌コンベンションセンター大ホール」にて開催された。開場前には約1,700人が並び、多くの人が大会の到着を待ち望んでいたことが感じられた。ここでは、「札幌大会」ならではのステージや出来事を中心にレポートしていく。(※文中は一部敬称略)

開場5分前の様子。次から次へと人が駆けつけるような感じだった。
開場して10分ほど経過したあたりの物販コーナーは、すでに120分待ちの表示が……。


■開発スタッフ スペシャルトークステージ


 今やフェスタ名物になりつつある、開発スタッフスペシャルトークステージでは、プロデューサー・辻本良三氏、ディレクター・一瀬泰範氏、世界観監修ディレクター・藤岡要氏、プランナー・小嶋慎太郎氏というおなじみの4人が登場。札幌大会でのスタッフによる「ひと狩り」は、集会所G級クエストでしか戦えない、溶岩竜の名を持つ新モンスター・ヴォルガノス討伐! マグマを使った攻撃と、自分の巨体を生かした体当たりや突進など、威力の高い攻撃でハンターを襲ってくる超手強いモンスターだ。

 というところで、その手強いモンスターに立ち向かう4人の装備はというと……まずは小嶋氏。頭と腰に「フルフルZ」、胴に「リオソウルZ」、腕と脚にアカムトシリーズを装備して、発動しているスキルは、高級耳栓、見切り+1、斬れ味+1とかなり本気なのが伺える装備。武器は狩猟笛で、これは「さっきキッチンアイルーで笛の効果が発動したので」という理由。

 続く一瀬氏は、全身ヒプノシリーズで、武器もヒプノック素材を使った狩猟笛と、ヒプノック一色。藤岡氏はランス使いということで、まず装備しているランスに注目が! 「鬼神槍ラージャン」というレア度10の超強力なランスを身につけつつ、防具も「クシャナX」を軸に、「ギザミZ」をあしらったまさにG級装備で、会場から歓声が。ところが藤岡氏によると、全身「クシャナX」で揃えようと頑張ったが、必要な素材が足りなくて断念したのだとか。

 そして最後に辻本氏が装備を披露。足もとからカメラが移動していくと……緑のパンツに上半身はハダカ、頭はアフロヘアで、背中にはとうもろこしが。「北海道といえばとうもろこしでしょう!」といいつつステータス画面を開くと、なんと頭から脚まで「装備なし」、武器は、ガンランスの「砲もろこし」。「ガンナー装備しか持ってないんですよねぇ」と言いつつギルドカードを公開すると、なんと弓以外は使ったことがないことが判明! 初剣士でガンランス、しかも相手はヴォルガノスという状況に小嶋氏が「野良仕事やるわけじゃないんですよ!」と言えば、「辻本さんがキャンプにいるかどうかで成功するか決まりますね」と、一瀬氏も不安を口に(笑)。

 不安を抱えながらもクエストを開始した4人だが、辻本氏の画面にカメラが切り替わると、アプケロス相手に竜撃砲を放つシーンが!

一瀬「辻本さん……」
辻本「ちょっとリロードしてきます」
小嶋「なんでエリアかえるんすか(笑)」

と序盤から不協和音。予測不能の辻本氏を除いた3人でヴォルガノスの狩りが始まるも、いきなり藤岡氏が力尽きる意外な展開!

藤岡「俺、だいぶ油断してるなぁ」
小嶋「砲もろこしの人がやられるんじゃないかとヒヤヒヤして気が散る(笑)」
辻本「ちょっとドキドキしてきましたね!」

と発言したすぐ後に、今度は辻本氏が力尽きる……。クエスト開始から約5分で早くも失敗の危機!

小嶋「予想外の展開です! 1つは予想どおりですが」
一瀬「ちゃんとやらないとやばいですねぇ」
小嶋「だいぶ手がふるえてきたんすけど(苦笑)」

ということで、ここから数分はあまりしゃべらず、本気プレイモードに入った4人――もとい3人。

辻本「どうすかそっちは」(恐くてエリアに入れない)
一瀬「もう辻本さんのプレイ画面とか見てる余裕ないっすね(笑)」

この間の3人のプレイはさすがで、シビレ罠をしかけたところに狩猟笛でめまいの連携攻撃が炸裂するなど、着実にダメージを与えていく。辻本氏は、攻撃に参加すると見せかけて「けむり玉」を投げては、またエリアチェンジを繰り返す。

小嶋「何がまずいかってですね、裸だとイャンクックと戦うのもしんどいわけですよ(笑)」
藤岡「よく竜撃砲出せたなぁ」

仲間からも辛らつな意見を言われる辻本氏だが、会場は大ウケ。

一瀬「少しは手伝ってもらえたらいいんすけど」
辻本「わかるわかる」
一瀬「わかってないじゃないですか!(笑)」
辻本「あ、一瀬、俺そこのエリア通るから守って」
藤岡「何を言ってるんですか(笑)」
小嶋「辻本さんが気になってやりにくい(笑)」

と、口のほうも調子が出てきた3人+1人。ヴォルガノスが麻痺状態になったのを見て駆けつけてきた辻本氏が、この日3回目の竜撃砲を放つと、なんとそれでフィニッシュ! これには会場も大爆笑。

辻本「まあこんなもんかなーと」
藤岡「ちょっと満足げな感じですよね。北海道来てよかった、みたいな」

 クエスト終了後、辻本氏のフィニッシュ画面を見ると、竜撃砲でヴォルガノスを狩ったナイス画面が表示されていた。クエスト失敗の危機から転じて、会場を大いに盛り上げることに成功したこのステージ。会場で見ていても、本当に神がかり的な最高の流れだった。後ほど一瀬氏にこの時の感想を聞くと、「もうステージから下がったときにみんなガッツポーズでしたよ」と裏話を聞かせてくれた。

辻本氏が竜撃砲でフィニッシュした決定的瞬間がこちら!



■イラストコンテスト


 「MHフェスタ’08」から始まったイラストコンテストは、各大会ごとにその地域で優秀だったイラストを発表している。北海道地域の応募作品の中から、開発陣4人が選んだイラストと、選出理由のコメントを紹介していこう。

藤岡要氏選出・PASERIさんの作品。「色づかいがきれいで、アイルーがかわいい。絵本のイラストみたいな感じで、すごくいい絵やなぁと(藤岡)」
小嶋慎太郎氏選出・CPUX4さんの作品。「迫力があっておもしろい。この手のものが他になかったし、個人的に希少種のリオレウスが大好きなので(小嶋)」

一瀬泰範氏選出・耳たぶ芳一さんの作品。「他にはなかった自宅での風景というか、アイルーと楽しそうに過ごしているのがいいなぁと。ほのぼのしてますよね(一瀬)」
辻本良三氏選出・carmineさんの作品。「卵を運んでいるランポスというシチュエーションは、なかなか想像しにくいですよね。質感とか雰囲気が出ているので選びました(辻本)」


■教えて藤岡先生!モンスター生態講座


 世界観監修ディレクターの藤岡氏が、モンスターの知られざる生態について語るこのコーナー。札幌大会では「沼地」と「砂漠」に生息するモンスターの生態が語られたので、以下に掲載する。

●フルフル:「ちょっと特殊なモンスターですね。首が伸びたり、帯電したり。フルフルはエサを生きたままでしか食べません。死んだものは食べないんです。また、雌雄同体で、オスとメスの区別はありません。電気を発して獲物を麻痺させて、生きたまま卵を植えつけます。生物の中で卵が育っていって孵化をすると、体を食い破ってフルフルベビーとして誕生します。フルフルベビーは最初からフルフルのような形をしているのではなくて、いわゆるおたまじゃくしのように、成長していくと脚が生えてきたりします。見た目もあれですし、こんなモンスターなんですけど、なぜか女性人気が高いんですよね(笑)」

●ドスガレオス:「砂漠を泳ぐ生態のモンスターです。砂漠に適した進化を遂げているので、砂漠を泳ぐように移動します。ずっと息をせずにはいられないので、たまに息を吸うために外に出てきます。ドスガレオスは、群れを統率しているというよりは、ガレオスの群れのなかで最も大きな個体だったものがドスガレオスになるんです。群れを象徴する存在で、生殖にも参加できる、ただいちばん強いガレオスという設定です。ドスガレオスも卵生です。いちばん水の量が多いとき、オアシスにメスが卵を産みます。卵は乾季になったころに孵化します。泥っぽくなったら砂を泳ぐ練習をする。それからどんどん砂のほうに進出していきます。表皮は砂のような色をしていますが、これは砂が付いてこういう色になっているだけで、砂を落とすと本来の色になります。本来の鱗の色は青色で、これはガレオスの装備を作ってもらうとわかると思います。ガレオス装備で使われている青色が本来の鱗の色です」

●ディアブロス:「非常に気性の荒いモンスター。そもそも縄張り意識が強くて、群れないタイプのモンスターです。ただ、ある時期だけはペアリングになります。その時期は繁殖期で、縄張り内にペアだけがいる状態になります。繁殖期になって妊娠すると、メスのほうは身を守らないといけないため、もともと高い攻撃性がさらに増します。警告する意味で体の色も黒く変化します。それが亜種と呼ばれている存在で、ディアブロスの亜種はじつはメスなんです」

 来場者からの質問に答えるコーナーではフルフルに関しての珍質問・珍回答も飛び出した。

●私はフルフルが大好きです。フルフルを飼うにはどうすればいいですか?
藤岡「いきのいいエサを用意してもらって、できれば生きたまま与えてください」
小嶋「この質問は女性からですね(笑)。なぜかフルフルは女性に人気が高いんですよね」

●ダイミョウザザミは、やどが壊れたらどうするの?
藤岡「やどかりとかと同じだと思っていただければ。自分がでっかくなったら換えていかないと自分が成長していかないので、成長にあわせて換えていきます。壊れても同じですね」

●フルフルは食べられますか?
小嶋「フルフルベビーは山菜じじいがアイスにしてくれますが。アイテム名も霜降りとか微妙にそういう系ですよね(笑)」
藤岡「食べられるかどうかは考えたことないなぁ(笑)。防具になるぐらいだから硬いとは思うんですが……」
小嶋「ハンターなら食べられるだろうけど、オススメはしないよって感じでしょうか」

藤岡氏への質問は、あらかじめお題が掲示され、来場者から集められた。なお進行役として登場した小嶋氏も、モンスターの設定には深くかかわっている。


■最速ハンター日本一決定戦・札幌地区代表決定戦


 楽しいイベントで本来の目的を忘れてしまいそうな「MHフェスタ’08」だが、日本一のハンターを決める重要な大会でもある。5月25日に行われる決勝大会への出場者を決めるこの札幌大会での地区予選では、243組が参加した。予選の結果は、予選第1位の通過タイムが2分01秒96と、東京大会とほとんど変わらないハイレベルな戦いとなった。予選を通過した8組が争う地区代表決定戦は、どこの会場でも、その日に行われるステージイベントで最も人が集まるイベントだ。

 東京大会までは、大剣と狩猟笛の組み合わせが多かったが、札幌大会では大剣と大剣、双剣と双剣など、超攻撃的な組み合わせが多く見られた。特に双剣同士の組み合わせは、発動するスキルが属性攻撃強化、砥石高速化、見切り+3と恵まれており、「入って出てをどれだけ繰り返せるかだと思います(藤岡)」、「可能性はあると思います(辻本)」と開発陣も語るなど、立ち回り次第では可能性がありそうだ。ヘビィボウガンなど、まだ使われていない武器もあり、組み合わせはまだ研究の余地があることを伺わせた。

 そんな中、1位のタイムをたたき出したのは、予選では8位通過だった「中井」チーム。武器の組み合わせは大剣と狩猟笛で、やはり現時点ではこの組み合わせが安定したタイムを出せるようだ。「狩猟笛は、ナルガクルガにいちばん相性がいいのでは、と開発当初は言われていたんですね。アイテムも、大剣にはシビレ罠が、狩猟笛には落とし穴があって、そのへんも恵まれてますね」と一瀬氏はコメントした。2位も大剣と狩猟笛の組み合わせだった「カレブの海賊」。この2チームが見事に決勝大会にコマを進めた。惜しくも3位だった「YASYA」は双剣×2の組み合わせ。決勝に進めないのは残念だったが、可能性を感じさせてくれた。

予選の結果は東京大会とあまり変わらず。予選通過のボーダーラインは2分20~30秒程度のようだ。
決勝のナルガクルガ討伐クエストは、2組同時スタートで行われる。相手チームを意識するとプレッシャーに?

決勝の結果はこのとおり。ナルガクルガの動きはコントロールしづらいこともあり、タイムはバラけた。
優勝した「中井」の2人は「すごい緊張して……優勝できてよかったです」、「ここまで残れたのがうそみたいです。よかったです」と語った。


 盛りあがった札幌大会だったが、最後は4人の挨拶で幕を閉じた。

小嶋「すごい熱があって、すごい楽しかったです。ありがとうございました」

一瀬「前回以上のユーザーの人に来ていただいて、本当にありがとうございました。今後も続いていきますので注目していただきたいです」

藤岡「まだ3会場目ですが、いちばん北の地でして、なかなかみんなが脚を運ぶのは大変で、東北の方とか海をわたって会場に来てくれた人もいて。ありがとうございます、って言っていただけるんですけれど、こちらこそありがとうございました」

辻本「このフェスタというのは、来場してくれた方といっしょに盛り上げていくイベントで、皆さんのおかけでいいイベントになっているのだと思います。まだまだ『モンスターハンター』頑張っていきますので、今後もよろしくお願いします」

 5月6日には大阪大会、10日には名古屋大会と、まだまだ続く「モンスターハンターフェスタ’08」。予選のババコンガ討伐、予選決勝のナルガクルガ討伐を練習して、ぜひ予選に参加してみよう! これから練習してもまだまだ間に合うぞ。

最後の挨拶のために整列する4人。小嶋氏のジャージは「教官ジャージ」。
イベントの最後に行われたプレゼント抽選会では、プーギークッションなどが贈られていた。


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データ

■「モンスターハンターフェスタ’08」地区大会日程
【地区大会日程】
 ・4月26日……福岡大会:福岡ファッションビル(※終了)
 ・4月29日……東京大会:東京ビッグサイト西4ホール(※終了)
 ・5月3日……札幌大会:札幌コンベンションセンター大ホール(※終了)
 ・5月6日……大阪大会:大阪マーチャンダイズマート展示ホールA~C
 ・5月10日……名古屋大会:ポートメッセ名古屋第3展示館
【各会場共通】入場無料開催時間10:00~17:00(最終入場16:00予定)

【決勝大会】
 ・5月25日……品川インターシティホール
※完全招待制のイベントで事前応募で当選した人のみ入場可能。

▼『モンスターハンターポータブル 2nd G』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PSP
■ジャンル:ACT
■発売日:発売中(2008年3月27日)
■価格:4,800円(税込)

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■関連サイト
「モンスターハンターフェスタ’08」詳細ページ
『モンスターハンターポータブル 2nd G』公式サイト