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2008年4月26日(土)

【今週の1本】田舎町を舞台にしたハートウォーミング恋愛AVG『H2Oプラス』

 「電撃オンライン ファーストインプレッション」初登場の愛染さかきです。恋愛AVGは恋愛AVGでも普段はPC用ソフトで愛を叫んでいます。今回は『H2O -FOOTPRINTS IN THE SAND-』』のPS2移植作が出たらしいと聞き、それはやらねばということでプレイさせていただきました。
 今回紹介するのは、4月24日に角川書店から発売されたPS2用ソフト『H2O プラス』。2006年6月に枕から発売されたPC用ソフト『H2O』のPS2移植作品です。その目玉はなんといっても追加ヒロインである“八雲はまじ”と“田端ゆい”。彼女たちが目当てで今作の購入を決めた方も多いと思います。そんな『H2O プラス』の中身とは……?

■飽きることのないテンポの良さ!

 本作は選択肢を選んでいく形の作品であり、その選び方によりイベントが発生したり、会話が発生したりする恋愛AVGでは馴染み深いシステムです。日常の雰囲気はほんわか、締めるところはキチっと締めており、テンポよく読み進めていくことができます。イベント絵はもちろん、ときどきあるデフォルメキャラは非常に可愛らしい。それがちょこちょこ動くので、飽きることがありません。音楽はその場の雰囲気とマッチしたのんびりとした曲が多いです。
 また今作の特徴ともいえる変わったシステムがあります。主人公の“弘瀬琢磨”は子供のころの出来事がもとで物の形は思い描くことができるが、物の色までは想像することができず、それを色のないぼんやりとしたグラフィックで表示するという凝った演出をしています。設定を変更することが可能で、今回はこの演出はなしで始めようと思います。
Synchroの場合
No Effectの場合


■ヒロインたちとの衝撃の出会い!?

 ゲームは主人公の回想から始まり、オープニングテーマへと移り、現在の転校初日の登校シーンへと進んでいきます。始まって早々に本作の魅力の1つである個性的なヒロインたちと出会います。ヒロインの1人“音羽(おとは)”とお約束の「ぶつかってキス」したあげく、「約束の人」と呼ばれ、抱きしめられてすりすりされる主人公……。つまづいて転んでしまい、“小日向はやみ”のスカートを脱がせた上に、それで顔を拭いてボコボコにされる主人公……。これは非常にインパクトがある出会いであり主人公の「そ、それは! 顔を拭いたのはハンカチだと思ったからであってね!」、「あははは……。やった~! 女の子のスカートだぁ~!とか、そんなやましい思いがあったわけじゃないんだよ!」という弁解しつつ、弁解になってない主人公の切り返しも気に入りました。さらに、“神楽ひなた”のお尻に下敷きになる主人公……。これは女の子が降ってくるという誰もが一度は夢見るシチュエーションです。5名の可愛いらしいヒロインと想定の斜め上を行く出会いばかりで羨ましい主人公です。
予想の斜め上を行くヒロインたちとの出会い。左からそれぞれ“音羽”、“はやみ”、“ひなた”との出会い。


■ち、違う、違うんだ~!!

 今回は、PS2移植に当たっての追加ヒロインである“八雲はまじ”と“田端ゆい”のうち“八雲はまじ”を重点的に紹介しようと思います。“はまじ”は主人公“琢磨”のクラスメート。出会いの時、主人公が普通だと感激するほどに、一見普通の子。いつも明るく、しょっちゅうボケてるムードメーカー的存在です。そんな“はまじ”ですが、1つだけ普通とは違うところが……。ある日、男子トイレで“はまじ”に声をかけられ、何で女子トイレではなく、男子トイレを使うんだと主人公が問うと“はまじ”は「制服も見た目も女の子だけど、身体は男の子なんだ。言ってなかったっけ」(え……?)。
“はまじ”の可愛さを物語る数々。こんな可愛い子がまさか、そんなわけ……。


 こんなに可愛いのに、男の子……? そのことを知った主人公は混乱して“はまじ”を押し倒すものの、仕草に“きゅん”となった自分に呆然とし、逃げ出すように駆け出してしまいました。
“はまじ”にきゅんとしてしまった自分に怯え、逃げ出す主人公。


 個人的にかわいければ性別なんて関係ないと思うのですが、主人公には刺激が強過ぎたようです。そんな“はまじ”は少女漫画と演劇が好きで、主人公も彼の演劇の練習に付き合ったりするうちに仲よくなります。


 また一見普通と先ほど書きましたが、“はまじ”は興奮すると自分の世界に入るらしく、そうなると1人2役の独り芝居を始めたりします。その妄想の内容は多分に主人公への愛が感じられますが、ツッコミどころは満載です。

■女の子たちとの心の交流

ここまで、システム、キャラクターの紹介をしてきましたが、本作のポイントはなんといっても女の子たちとの心の交流です。仲よくなっていくとだんだん知ることになる彼女たちの抱えている問題、そこへ主人公とともに立ち向かう勇気。恋愛AVGって読み進めるだけで飽きるんだよねという方にも楽しめる作品になっているのではないでしょうか? ぜひ、ほんわかとした田舎に浸ってみてください。(愛染さかき)
どの魅力的な女の子と触れあえるかは貴方次第です。


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データ

▼『H2O プラス』
■メーカー:角川書店
■対応機種:PS2
■ジャンル:AVG
■発売日:2008年4月24日
■価格:通常版 7,140円(税込)/DXパック 9,240円(税込)

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■関連サイト
『H2O プラス』公式サイト
「電撃オンライン ファーストインプレッション」