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2008年3月24日(月)

TVアニメ「二十面相の娘」アフレコレポ「TAF」で平野綾さんのライブも決定!

 フジテレビ深夜他で、2008年4月より放送開始のTVアニメ「二十面相の娘」第3話のアフレコが都内のスタジオで行われた。



 「二十面相の娘」は、「月刊コミックフラッパー」(メディアファクトリー刊)に連載されていた小原愼司氏原作の同名コミックをアニメ化した作品。両親をなくし、遺産目当ての義父母に命を狙われる日々を送っていた主人公“チコ”が、怪盗“二十面相”や彼を取り巻く一味と出会い、さまざまな冒険に繰り出していく物語だ。

 アフレコ終了後に、“チコ”役の平野綾さん、“二十面相”役の内田夕夜氏、“ケン”役の松風雅也氏、“明智”役の浜田賢二氏、“空根探偵”役の竹田雅則氏にインタビューを行ったので、以下に掲載する。




――作品に望む今の気持ちをお聞かせください。また、平野さんは担当されるエンディングテーマについてもお話いただければと思います。

平野さん:私は推理小説が好きで、小さいころに「二十面相」を読んでいたので、原作を最初に読ませていただいた時、どんな風に“二十面相”が絡んでくるのかなと楽しみになりました。原作はすごくおもしろくて一気に読んでしまったんですが、これをアニメの中でどう表現していけるのかなと思いながら第1話のアフレコに臨みました。
 エンディングテーマに関しては、それを聴けば物語が作品全部見えるような、ラストまで予感できるような感じが出せるように取り組んでいます。“チコ”のような役を演じるのは初めてなので、緊張はしていますが、楽しんで頑張りたいと思います。

内田氏:“二十面相”というのは推理小説のひとつの代名詞のようなキャラクターなので、それを演じさせていただけることはとても光栄に思っています。時代設定は昭和30年代ということなので、謎めいた雰囲気を持ちつつ、今の時代にもつながっていくような時代観を持たせられたらな、と思います。また“二十面相”一味としても、いいチームワークが出せればと思っています。

松風氏:原作がひとしきり終了していて、その後にアニメ化という流れが、僕としてはアニメにとって素敵な環境なのかなと思っています。原作の先生がもっと膨らませたかったところを膨らませて、といったこともあり、原作をパワーアップさせた作品に仕上がっているかなと。本作は“チコ”が成長していく物語なのですが、僕が演じる“ケン”も一緒に成長していくと聞いているので、とてもやりがいがある役だと思っています。

浜田氏:子どものころ、図書館に「少年探偵団」シリーズがあって読んでいたりしたんですけど、今回日本の探偵の中ではかなり有名な“明智”という役を演じさせていただくということで、緊張しています。僕のイメージしていた“明智”よりちょっと若くて好奇心が強い感じなので、また新しい“明智”像を作っていけたらなと思います。

竹田氏:探偵ものは大好きでずっと読んでいるんですけど、まさか自分が“二十面相”さんや“明智”さん、さらには“二十面相”の娘さん(笑)とも共演できるとは思っていませんでした(笑)。役柄も楽しみな役なので、監督さんや音響監督さんたちといろいろやっていこうかなと思っています。

――それぞれの役柄についてお聞かせください。

平野さん:私の演じる“チコ”は、本当の両親はすでに亡くなっていて、叔父夫婦と大豪邸に住んでいます。最初はちょっとイライラしている素振りもあって、両親がいないという背景があるからだと思っていたのですが、実は遺産を狙う義理の両親たちから少しずつ毒を盛られていてそれを自分で回避しようと頑張っていたというのが1話でわかります。見た目はか細そうな女の子なんですけど、内面はすごく強くって。“二十面相”と一緒に行動するようになってからもどんどん成長していくんです。今まで私の演じてきたキャラクターは、元気のいい女の子が多かったので、この作品ではエンディングで「平野綾」の名前が出るまで「平野綾」だってわからないように演じようと目標を立てています。

内田氏:話が進んでいくうちに“二十面相”は戦争に加担していた人間だと語られたり、逆に戦争に加担している人間を邪魔していると語られたり、あるいは“チコ”の中にも、他の人の中にもいるとも言われます。まさに「二十面相」そのままですね。“二十面相”はどういう人間かと一括りにはできない奥の深いキャラクターというか……。そういう一言では言い表せないようなキャラクターになっていけたらなと思います。でもこれは僕1人ではできないことなので、みなさんのお力を借りながらやっていきたいです。

松風氏:“ケン”は、“二十面相”の手下の中では一番年齢が低いキャラクターです。生い立ちにいろいろとありまして、あまり家族に恵まれていなかったこともあって、“ケン”は一味を家族のように思っています。そこに自分より年下の“チコ”が来て。“ケン”は二十面相とずっと一緒に盗賊をやっていたかったと思うんですが、よくも悪くも“チコ”が来たことによって成長を強いられるとキャラクターですね。

浜田氏:“明智”は探偵業がついでにスタートして、知的好奇心から“二十面相”にたどりついたのかなと思っています。視聴者の目線にも近いキャラクターなんじゃないでしょうか。

竹田氏:どうも“空根探偵”は調子がいいというか、運だけで生きてきたみたいな人らしいのですが、時代背景を踏まえると「それだけじゃない」と考えていまして。生きる力の強い人だという部分が出てくるんじゃないかなと思うんです。ただずる賢い人だとか、アクの強い人だとかだけではなくて、そういった部分を意識しながら演じていければと思っています。

――序盤の見どころを教えてください。

平野さん:やはり“チコ”が今までの環境から飛び出して“二十面相”のところに行くシーンがとてもワクワクするんですよ。これから新しい冒険が始まるんだというようなドキドキする感覚を、みなさんに楽しんでもらえればなと思います。あとは“二十面相”の一味の仕事っぷりが描かれるのもおもしろいです。小説を裏側から読んでいるような感覚が味わえます。

内田氏:やっぱり「冒険物語」ですね。どうなっていくんだろうとワクワクします。“二十面相”一味の中に――まぁ男くさい雰囲気なんですけどね(笑)――ここに“チコ”が入ってきたことで、心を閉ざしていた人が心を開いてくれたり。一味が仕事をこなすワクワク感と、冒険物語としてのワクワク感があると思います。今アフレコは3話目が終わったところなんですが、4話目もとても楽しみですね。

松風氏:序盤の見どころは、やっぱり“二十面相”一味の小気味いい窃盗団っぷりですよね。ボスもかっこいいです。床がどーん、天井がどーんと、いろんなこともありますしね。素敵なものを盗みます。その素敵なものの1つが“チコ”というわけで。

内田氏:巧いなぁ(笑)。

浜田氏:今回の3話から参加になるので、見どころと言われてもどう答えていいかわからないんですけど……うーん。そうですね、3話だけで見ると子どものころに読んだ冒険小説もののような感覚もありつつ、ちょっと難しい部分もあり。そういった部分で楽しめる話になっていると思います。

竹田氏:僕も今日からの参加だったんですが、第一声が「二十面相のやつめ、けしからん」というセリフで。多分このセリフが後からきっと何かあるんだろうな……と思うんですが。違ったら嫌なのであまり言わないでおきますね(笑)。

内田氏:2話までで二十面相の周りが固まって、3話から“明智”たちが加わって話がどんどん転がっていくという感じですよね。

――平野さんに質問です。「二十面相の娘」は男性キャストが多いのですが、スタジオでは“チコ”のようにかわいがってもらえているのでしょうか?

平野さん:最初は本当に緊張してどなたともしゃべれなかったんですよ。それこそ1話目の“チコ”みたいに、心を閉ざしていた方がいいのかななんて思うこともあって(笑)。2話からは“チコ”が一味に加わって、「チーム二十面相」として和気あいあいとしてきました。今ではもう、私も立派な一味になれたと思っています。

松風氏:本当に一味に入ってきた“チコ”みたいですよね。みんな気にしてるけどタイミングがわからなくてしゃべれないみたいな(笑)。

――逆に、男性のみなさんに質問です。平野さんの“チコ”っぷりはいかがでしょうか。

内田氏:“チコ”ですね。じっと台本を見ている平野さんが、黙々と縫い物をしている“チコ”のシーンに重なって見えました(笑)。最初は緊張してるんだろうなというのがわかっていたんですが、最初の“チコ”にはそういう緊張感のある雰囲気が必要だと思って、あえてそっとしておきました。今ではいい感じですね。

松風氏:ボスの言う通り完璧だと思います。髪型も“チコ”と同じにするんだって、ばっさりと切って。役作りのためにここまでするんだって驚きましたね(笑)

平野さん:言ってない! 言ってないですよ!(笑)

浜田氏:今回、“チコ”が“二十面相”の仲間になったなと思えるシーンがあったのですが、その場面を見て平野さんが役をしっかりつかんでいらっしゃるなと思いました。

竹田氏:正直言って、あまりにも男性の中に女性1人なのでかわいそうですよね。この男性キャストの多さ。男性の私ですら暑苦しかったですから(笑)。まさに「二十面相一味」の中の“チコ”、そんな感じですね。期待してます。

――最後に、放送を待ち望んでいる全国のファンにメッセージをお願いします。

平野さん:こんな感じでみんなで盛り上げながら楽しくやっています(笑)。「二十面相」に興味があって原作を読んだ方も、まったく知らないで見てくださる方も誰もが楽しんでいただける作品です。ぜひ、みなさん見てください。よろしくお願い致します!

内田氏:原作のファンの方ももちろんですが、今回初めて見る方もぜひ最後まで見ていただきたいですね。昭和30年代の“二十面相”が見続けた夢を現代の人に見てもらいたいと、“二十面相”は思っております。

松風氏:おもしろいっすよ! おもしろいっすよー!! 2回言っておきます!(笑)

浜田氏:構成が原作と違う部分もありますので、原作を読んだという方にも楽しんでもらいたいです。

竹田氏:原作を読んだ人に、イメージと違うと叱られないように一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします。

――ありがとうございました!


 また、本作のエンディングテーマ「Unnamed world」を歌う平野さんのライブが、3月29日に「東京国際アニメフェア2008」の特設ステージIIにて行われる。開催時間は、16:10~16:40の予定。入場には整理券が必要とのことで、配布方法については「二十面相の娘」公式サイトにて紹介されている。観覧したいという人は、そちらを参照してほしい。

「二十面相の娘」

「二十面相の娘」

「二十面相の娘」


(C)小原愼司・メディアファクトリー/「二十面相の娘」製作委員会

データ

■TVアニメ「二十面相の娘」
【放送局】
フジテレビ、関西テレビ、東海テレビ、BSフジ

【放送開始時期】
 フジテレビ……4月12日27:05~
 関西テレビ……4月22日放送予定
 東海テレビ……深夜放送予定

【スタッフ】(敬称略)
 原作:小原愼司
 監督:富沢信雄
 シリーズ構成:土屋理敬
 脚本:土屋理敬、吉田玲子、高橋ナツコ、高橋郁子、福島直浩
 キャラクターデザイン:堀川耕一
 総作画監督:野口寛明
 美術監督:小倉宏昌
 メカデザイン:友永和秀
 音響監督:菊田浩巳
 OPテーマ:369(ミロク)「霞」(スピードスターレコーズ)
 EDテーマ:平野綾「Unnamed world」(ランティス)
 他

【キャスト】(敬称略)
 “チコ”:平野綾
 “二十面相”:内田夕夜
 “ケン”:松風雅也
 “春華”:佐藤利奈
 “トメ”:新井里美
 “明智”:浜田賢二
 “空根探偵”:竹田雅則
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■関連サイト
TVアニメ「二十面相の娘」公式サイト