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2008年3月10日(月)

宮野真守氏、平野綾さん、古谷徹氏らが受賞!「第2回声優アワード」授賞式開催

 3月8日、「第2回 声優アワード」の授賞式が、東京・秋葉原UDXシアターにて行われた。

 「声優アワード」は、声優業界の発展と業績を称えることを主な趣旨として、その年度に活躍した声優などが表彰されるというもの。設立部門のうち、「主演男優・主演女優賞」、「サブキャラクター賞 男優・女優」、「新人賞 男優・女優」、「歌唱賞」、「パーソナリティ賞」は一般投票による1次選考も行われている。また今回の第2回より、「声優」という職業を各メディアを通じてもっとも多く広めた人物に贈られる「富山敬賞」も新設。当日は、一般投票者の中から50名が会場に招待され、式の模様は秋葉原UDXの「東京アニメセンター」で生中継されるなど、盛大な授賞式となった。

 「第2回 声優アワード」最初の受賞者となったのは、「新人女優賞」の加藤英美里さんと小林ゆうさん。加藤さんは受賞のよろこびを「まさか新人女優賞をいただけると思っていなかったので、本当にびっくりしております。この賞をいただけたのも、皆様の応援あってのことだと思います。本当にありがとうございます」と語り、小林さんは「感激と身の引き締まる思いでいっぱいです。これまで出演させていただいた作品、役、スタッフの皆様、そして何より応援していただいているファンの皆様のおかげだと思います。これからも一生懸命頑張っていきたいです」と語った。
 同じく新人の活躍を称える「新人男優賞」には、羽多野渉氏と代永翼氏が選ばれた。羽多野氏は「とてもうれしいです。最初聞いた時は驚きましたが、新人男優賞の「新人」という響きに甘えないよう精進したいと思います。ありがとうございました」、代永氏は、「賞をいただけるとは思っていなかったのですが、皆さんの応援があってここに立つことができました。これから先も新人男優賞に負けないよう頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」と謙虚に賞を受け止めていた。

 続いての「パーソナリティ賞」は、まざまなラジオでパーソナリティとして活躍している鈴村健一氏が受賞。「たいへんうれしいです。パーソナリティという賞で本当によかったと思っています。2007年は、自分の名前を使って何か表現するということを、非常に重点的にやらせていただいた1年でした。声優の活動メディアは、声優自身の名前、パーソナルでこれからどんどん広がっていけばいいと個人的に思っています。賞をいただき、ありがとうございました」と、声優の活躍の場が広がることに期待を寄せていた。
 「歌唱賞」を受賞したのは、昨年ブームになったTVアニメ「らき☆すた」のオープニングテーマ「もってけ!セーラーふく」を歌った平野綾さん、加藤英美里さん、福原香織さん、遠藤綾さんの4名。「本当にこのメンバーで賞をいただけたことをうれしく思っています。ありがとうございます(平野さん)」「この4人で受賞できたことを本当にうれしく思っております。これも皆さまのおかげです。どうもありがとうございました(加藤さん)」「この賞を受賞できたのは、応援してくださった皆さまのおかげだと思っています。本当にありがとうございました(福原さん)」「たくさんの方の耳と記憶に残る曲に参加することができて光栄です。ありがとうございました(遠藤さん)」と、それぞれが一言ずつよろこびを述べた。

 声優の魅力を最大限に発揮した作品に贈られる「シナジー賞」は、大人気となった特撮番組「仮面ライダー電王」が受賞し、作品を代表して4人のイマジンを演じた関俊彦氏、遊佐浩二氏、てらそままさき氏、鈴村健一氏が登壇した。すると会場のライトが落ちて、「ソードフォーム」の変身エフェクトとともに“仮面ライダー電王”が登場。「俺、参上! 俺は最初から最後までクライマックスだぜ。中でも今日は、最高にクライマックスな気分だぜ! ありがとよ!」と、関氏の生アフレコで最初に“モモタロス”が受賞のよころびを語った。続いて、「作品に対していただけるシナジー賞ということで、たいへんうれしいです。作品を愛して頑張ってきたすべてのスタッフとキャストに、感謝を込めてお礼を言います。本当にありがとうございました」と関氏、「1年間、本当に制作陣、役者陣の熱意が感じられる作品でした。こういう形で受賞できることをうれしく思っております。どうもありがとうございました」と遊佐氏、「最終回の中で「人を支えているのは、共有した時間と記憶」というセリフがありまして、とてもすばらしい、その通りだと思いました。この4人でそういう時間を共有できたことを誇りに思います。本当にありがとうございました」とてらそま氏、「特撮で、“仮面ライダー”や怪人を、いろいろな声優さんが演じてきましたが、まさか自分が“仮面ライダー”になれるとは思っていませんでした。賞をいただきまして非常にうれしく思っています。ありがとうございました」と鈴村氏がそれぞれ受賞のよろこびを述べた。

 故人の功績を称える「特別功労賞」は、城達也氏に贈られた。城氏は、ラジオ「ジェットストリーム」パーソナリティ、グレゴリー・ベックやロバート・ワグナーなどの外画吹き替え、さまざまなナレーションを担当したことで、この賞を受賞している。
 「功労賞」では、野沢那智氏、羽佐間道夫氏、来宮良子さんの3名が受賞した。野沢氏は、アラン・ドロンをはじめとした数々の外画吹き替えや、TVアニメ「エースをねらえ!」の“宗方仁”役などで知られ、日本でもっとも声の知られた声優の1人。羽佐間氏は、5,000本を超える外画吹き替えをこなし、「MONSTER」、「銀河英雄伝説」、「ガラスの艦隊」など数々のアニメにも出演している。来宮さんも数々の外画吹き替えで活躍し、アニメ「銀河鉄道999」の“プロメシューム”役や「ふしぎ遊戯」のナレーションなどで馴染みが深い。
 また、今年新設された初の「富山敬賞」には古谷徹氏が選ばれた。アニメ声優だけでなく、多数の海外イベントにも出演する古谷氏は、「富山敬さんは、ヒーロー声優を目指す我々にとって、第一線のヒーロー声優として活躍なされた大先輩です。その富山敬さんのお名前を冠した賞をいただいて感無量です。今まで長年、アニメ声優を続けてきてよかったと心から思っております。今後も、富山敬さんの名に恥じぬように、海外のイベントにも積極的に参加して、日本のアニメ業界、声優業界の力に、少しでもなれるよう功績を残していけたらと思っております。本業の声優としても若手に負けないように、「永遠のヒーロー声優」として、これからさまざまなキャラクターにチャレンジしていく所存であります。いつの日か「古谷徹」ができることを願って、これからも精進してまいります。どうもありがとうございました」と、今後も精力的に活動していきたいと語った。

 「サブキャラクター男優賞」は、TVアニメ「みなみけ」の“保坂”などを演じた小野大輔氏と、TVアニメ「さよなら絶望先生」の“糸色望”などを演じた神谷浩史氏が受賞。受賞にあたり小野氏は、「すばらしい賞を受賞させていただいて、本当にありがとうございます。自分は声優になるよりも、作り手になりたくてこの業界に入りました。TVの仕事をしたいと思いつつ挫折し、ラジオの仕事をしたいと思いつつ挫折し、そして声優の仕事をするようになりました。そんな自分が、この賞をいただけているのは不思議な思いがしています。賞をいただけたのも、これまで自分を支えてくれた人々、アニメのスタッフ、ラジオのスタッフ、歌のスタッフ、そして皆さんのおかげだと思っております。皆さんに、この場で改めて感謝します。本当にありがとうございました」とよろこびを語り、神谷氏は、「身に余る光栄です。ありがとうございます。これからも僕はずっと声優です」と語った。
 さらに「サブキャラクター女優賞」には、TVアニメ「ハヤテのごとく」の“三千院ナギ”などを演じる釘宮理恵さん、TVアニメ「もやしもん」の“結城蛍”などを演じた斎賀みつきさんの2名が選ばれた。受賞のよろこびを、釘宮さんは「本当にこのような賞をいただいて、たいへん光栄です。たくさんの役に出会って、今日この場に立たせていただいていると思うと、役者として本当に幸せだと思っています。これからも作品が、キャラクターが、この業界全体が、たくさんの方に愛していただけますように、精一杯頑張ってまいります」と述べ、斎賀さんは「このようなすばらしい賞をいただけたのは、私1人の力ではなく、役に選んでくださったスタッフの皆さんや共演者の皆さん、作品に関わっているすべての人のおかげです。そして応援してくださる皆さんのおかげだと思っています。本当にありがとうございました」と述べた。

 そして栄えある「主演男優賞」と「主演女優賞」に選ばれたのは、TVアニメ「デスノート」の“夜神月”をはじめとてさまざまな主役を演じた宮野真守氏と、昨年「新人女優賞」を受賞し、TVアニメ「らき☆すた」の“泉こなた”役などを演じた平野綾さん。宮野氏は緊張した面持ちで、「このような栄えある賞を頂戴し、本当にありがとうございます。受賞の連絡をいただいた時は、本当に驚いて信じられませんでしたが、今ようやく実感しました。僕はまだ未熟者なので、この賞は僕1人でいただいたものではなく、すばらしい作品に出会えて、その作品を作る上で出会ったたくさんの方々のお力を得たおかげだと思っております。関わってくださった方々、僕を支えてくれた両親、友人、そしてファンの方々、皆様と一緒に賞をお受けしたいと思います。これからも努力を絶やさず、身長ばかり大きな僕ですけれども、役者としても大きくなれるように頑張っていきたいです」と受賞をよろこび、平野さんは「昨年新人賞をいただいて、再びこの場に立てることが本当に夢のようです。最初、この賞のご連絡をいただいた時に、お断りしようかと思ったくらい、どうしようかと慌ててしまいました。けれどこの賞は、私1人の力ではなく、よい作品を作ろうという同じ志を持ったキャストの皆様、スタッフの皆様、そして応援してくださったファンの皆様、すべての方のお力のおかげだと思っております。物心ついたころから役者になりたいと思ってずっと頑張ってきて、今年21歳になります。これからどんな作品と役に出会えるのかとても楽しみです。さらなる高みを目指して頑張っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました」と感激をあらわにした。



新人賞を受賞した加藤英美里さん、小林ゆうさん、羽多野渉さん、代永翼さんの4名。声優デビュー5年以内でありながら、すでに多くの役で活躍している。

一大ブームともなった「もってけ!セーラーふく」。快挙を成し遂げた4名に対し、「歌唱賞」が贈られた。



シナジー賞授与の際には、ソードフォームの“仮面ライダー電王”が登場。関氏の生アフレコに会場も沸いた。

もともとは声優を目指していたわけではないという小野氏。いろいろと挫折をしながらも、声優という天職を得て今回の受賞に至った。



式後の写真撮影では、受賞者たちは一様に笑顔を浮かべていた。


データ

■「第2回 声優アワード」概要
【開催期間】(※終了)
一般投票:2007年10月20日~2008年1月15日
1次審査:2008年1月21日~1月31日
最終審査:2008年2月中旬
授賞式:2008年3月8日
【受賞者一覧】(敬称略)
 「主演男優賞」:宮野真守
 「主演女優賞」:平野綾
 「サブキャラクター男優賞」:小野大輔、神谷浩史
 「サブキャラクター女優賞」:釘宮理恵、斎賀みつき
 「富山敬賞」:古谷徹
 「功労賞」:野沢那智、羽佐間道夫、来宮良子
 「特別功労賞」:城達也(故人)
 「シナジー賞」:「仮面ライダー電王」(関俊彦、遊佐浩二、てらそままさき、鈴村健一)
 「歌唱賞」:平野綾、加藤英美里、福原香織、遠藤綾
 「パーソナリティ賞」:鈴村健一
 「新人男優賞」:羽多野渉、代永翼
 「新人女優賞」:加藤英美里、小林ゆう

■関連サイト
「声優アワード実行委員会」