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2007年4月20日(金)

有名ゲームクリエーターが集結「HOPPER’Svol.2」!「SNAKEvs.ZOMBIE」の結末は!?

 グラスホッパー・マニファクチュアは、4月14日に渋谷の「club asia」にて、ゲームクリエーターが多数出演するトーク&ライブステージイベント「HOPPER’S vol.2」を開催した。

 今回で2回目の開催となる「HOPPER’S」は、グラスホッパー・マニファクチュアの代表取締役社長である須田剛一氏がナビゲーターを務め、日本国内のゲーム業界に縁のある人々を招いてトークライブを行うというもの。ステージイベントの模様を、以下に紹介していく。

■どんな対決が? 「ウララvs.ワンダ. feat ふいんき語り」
 「ウララvs.ワンダ. feat ふいんき語り」では、「ふいんき語り」として活動中のゲームクリエーター・飯田和敏氏、米光一成氏、麻野一哉氏がMCを担当。『ICO』『ワンダと巨像』のディレクター/ゲームデザイナー/アートディレクター・上田文人氏と、キューエンタテインメント代表取締役CCO 水口哲也氏をゲストに迎えてトークを行った。
 飯田氏からの「ゲーム化をする上でなにを大切にしているか?」という質問に、上田氏は「僕は「画」ですね。ビジュアルが綺麗ならそれで良いかというとそうではなく、音も含めた動きのある映像としての「画」が大事だと思っています。それは静止画やデモ等で表現される物ではなく、実際のプレイ画面として生成されるもので、それを表現したいが為にそれ以外の要素をドンドン作っていく」と返答。 一方の水口氏は、「僕は「気持ちいいの量子化」ですね。ちょっと難しく書いちゃったんですが(笑)。「気持ちいい」が僕の中でのテーマ。好きで理解できるのが「気持ちがいい」とか「楽しい」とかそういう快楽だから、そこをいかに高めていくかを大事にしています」と述べた。
 この後、「ゲームの作り方」や「ゲーム以外を制作するということ」、「新しい視点」といった内容のトークが1時間にわたって展開。イベントの最後には、飯田氏が「新しい視点の獲得のために、我々はゲームと出会い、制作してきた。その方法論をもって別のジャンルに挑むかもしれないが、今あるさまざまな問題のためになにかしたい。それらをステージから感じ取っていただき、また我々の今後を見守っていただければと思います」とまとめ、終了した。

■ゾンビは譲れない? 「SNAKEvs.ZOMBIE」
 続いて今回のメインイベント「SNAKEvs.ZOMBIE」が開催。須田氏がナビゲータを務める本イベントは、『メタルギア ソリッド』シリーズなどを手がける小島秀夫氏と、『バイオハザード』シリーズなどを手がけた三上真司氏をゲストに迎えたトークライブだ。
 「お互いに相手の作品を作るなら?」という質問に、小島氏は「オンラインゲーム版『バイオハザード』を作る。プレイヤーはゾンビを狩るハンターで、噛まれたらゾンビになってしまい、視点のみ変更可能で今度は勝手にハンターを狩っていくゲームです(笑)」とコメント。これに対して三上氏は、「僕に『メタルギア』は作れないですね。気が短いんで、じっとしているのが苦手なんです(苦笑)。実際にサバイバルゲームをやったんですが、隠れていられないんで出て行くと蜂の巣になってしまい、それで敵の位置を味方が理解するんです(笑)」と語った。
 また、須田氏の「いつか小島さんと三上さんが一緒にゲームを作る日が来るんじゃないか? と勝手ながら思っているんですが……」という問いかけに対し、三上氏は「一緒にやったら喧嘩にしかならないですよ(笑)」と返答。小島氏は、「どちらかがプロデューサーをするならありうるかもしれませんが、僕はそれはやりたくないんで」と笑いながら話していた。

■「スダッチャー」とは? 「ヒデラジ公開収録」
 公開収録が行われた「ヒデラジ」は、2部形式で構成。「ヒデラジ」は、小島氏がパーソナリティを行っていインターネットラジオ「HIDECHAN!ラジオ」が、「ヒデラジ」と名称を変えて再スタートしたもの。通算で130回以上行われている人気番組で、バックナンバーは現在も公式サイトにて配信されている。

 第1部では須田氏が登場し、小島氏とともに「プロジェクトS」を進めていることを明らかにした。この「プロジェクトS」とは、過去にさまざまな機種で発売されたサイバーパンクAVG『スナッチャー』の登場人物である“ジャン・ジャック・ギブソン”を主人公にラジオドラマ化するというもの。会場から拍手が上がると須田氏は、「自分が好きなタイトルのシナリオを、自分が書くということで緊張しています。先人に失礼があってはいけませんから(笑)。今一生懸命頑張っています」とコメント。一方の小島氏は、「(須田さんが書くなら)スダッチャー?」というギャグを飛ばし、会場の笑いを取っていた。
 その後、『スマッシュブラザーズ』シリーズの生みの親であるゲームデザイナー・桜井政博氏が登場。現在開発中のWii用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズX』について、小島氏と熱く語り合っていた。さらに、上田文人氏と三上真司氏も参加。豪華ゲームデザイナー陣によるトークバトルに、会場はすっかり酔いしれていた。

 第2部では、「ツーハン・プリンセス」の2人がゲストで登場。「ツーハン・プリンセス」とは、「HIDECHAN!ラジオ」内で放送されたインターネットパイロットドラマ「アイデアスパイ・ツーハン大作戦」から生まれた音楽ユニット。姉・エリザベス(菊地由美)さんと、妹・アントワネット(井上喜久子)さんの2人で構成されている。ファンの熱い声援の中、彼女たちは「いのりの唄」&「おいしいツーハン生活」という2曲を熱唱。歌った後、アントワネットさんが「ツーハン・プリンセスともども、よろしくお願いします」と叫ぶと、会場からは大きな拍手が巻き起こった。こうして「ヒデラジ公開収録」は終了し、「HOPPER’S vol.2」は大盛況のうちに幕を下ろした。

左から、「ふいんき語り」のメンバーである米光一成氏、麻野一哉氏、飯田和敏氏。「ふいんき語り」というネーミングについては、「いい加減なことをやっていることをアピールしたくて“ふんいき”ではなく“ふいんき”としました」とのこと。



写真は左から上田文人氏と水口哲也氏。2人とも「ふいんき語り」メンバーの自由気ままなトーク展開にタジタジ?



終始笑いっぱなしだった三上真司氏、小島秀夫氏、須田剛一氏の3名。小島氏は、「今回のこの「SNAKEvs.ZOMBIE」というタイトルにだいぶムッとしてるんやから。どっちかというと僕が、ゾンビですから!」とゾンビ好きをアピールしていた。



有名ゲームデザイナーが揃い踏みした「ヒデラジ公開収録」。「これ以上は話せません」というマル秘トークのオンパレードに、観客は大盛り上がりだった。



「ヒデラジ公開収録」の2部には、ツーハン・プリンセスがゲストとして登場。サビの部分では、会場全員が彼女たちと同じ振り付けで踊りながら応援していた。

(C)2007, grasshopper manufacture inc.
(C)1987 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.

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■関連サイト
「HOPPER’S vol.2」特設ページ
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