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2005年9月16日(金)

敵兵士の心理、戦場の蛇の心理、さらなる進化を遂げた『METALGEARSOLID4』!

 コナミブースの一角に設けられたステージ「メタルギアコーナー」では、最新作『METAL GEAR SOLID 4(仮)』(PS3)をはじめ、オンライン対戦の要素が追加された『METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTANCE(仮)』(PS2)、立体映像鑑賞システムを搭載した『METAL GEAR AC!D 2(仮)』の映像上映やトークショーを実施。『METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTANCE(仮)』と『METAL GEAR AC!D2(仮)』は試遊台も設置され、多くのユーザーが詰めかけた。

■『METAL GEAR AC!D2(仮)』
 カードを使うという、従来の『METAL GEAR』シリーズとは一線を画すシステムで話題を呼んだ『METAL GEAR ACID』に、続編が登場。『METAL GEAR AC!D2(仮)』では、登場するカードが500枚以上、登場ボスキャラクターの増加、デッキに持っているだけで攻撃力や命中率をパワーアップさせる新カード「リンクケージカード」といった具合に、続々と強化された要素が明らかになった。
 また、ビジュアルのコンセプトは“アメコミ”を意識したものとなっており、多くのCM映像などを手がけたデザイン集団「POWER GRAPHIXX」の手がけたムービーも公開。ハイセンスな仕上がりの、ファン必見のアニメーションムービーとなっていた。
 気になる発売日は2005年12月8日、価格は5,229円(税込)と発表。この価格は、立体映像鑑賞システムの要となる同梱アイテム「SOLID EYE とびだシッド」がセットになったもの。

■『METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTANCE(仮)』
 ジャングルにおけるサバイバルミッションを描いた『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』に、オンライン対戦やデモシーンのシアターモード、“観ているだけで『MGS3』のドラマを楽しめる”観賞用ソフト「EXISTENCE」といった要素が追加された『METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTANCE(仮)』。試遊台が設置された他、オンライン対戦を使ったトーナメント形式のイベントも実施された。
 本日16日のトーナメントでは、電撃PS編集部が優勝(ただし、その後に実施された『SUBSISTANCE(仮)』開発チームとの対戦には敗北)。この他にも限定版の内容や、『ランブルローズ』の“日ノ本零子”がユニークキャラクターとして参戦することが発表され、発売日も2005年12月22日と公表された。

■『METAL GEAR SOLID 4(仮)』
 シリーズ最新作として新ハードPS3での発売と、話題を集めている『METAL GEAR SOLID 4(仮)』。ステージでは小島秀夫監督と、アートディレクターの新川洋司氏を招いてのトークショーを実施。『MGS4』の映像を上映する前に、ヒント映像として「スネークと雷電のイス取りゲーム」も披露された。
 この映像はE3で上映され、場内を爆笑の渦に巻き込んだものだが、「TGS2005」では「その続き」が用意されていた! 主役の座を射止めるべく、“雷電”が過去へタイムスリップ。歴代の名シーンで、珍騒動を起こすという内容だ。MSX版の画面が使用された場面まであり、特に“雷電”ファンは必見の内容となっている。この映像を見る限り、どうやら“雷電”は『MGS4』にも登場するようだ。

 また、SCEIの久夛良木健氏から「小島監督の率いるクリエイターはこんなにすごいのか! と驚いています。小島監督、参りました。『MGS4』を早く遊びたいです」とのビデオメッセージも寄せられた。久夛良木氏を驚かせたという『MGS4』の映像は、まさに想像の上を行くもの。年齢を重ねたスネークの顔に刻まれるシワ、スーツのディテール、銃の重厚感。しかもこれらはすべて、PS3の実機上で動くゲームの画面だという。
 小島監督からは「影の向きをリアルタイムで変えられる「セルフシャドー」や、ピントの合っている位置を変える「被写体深度」といった手法も盛り込まれています。「セリフシャドー」はずっとやりたくてできんかった。やっとできるようになったね(笑)」などの発言もあった。ただ、クリアすぎる画像は逆にリアリティを損なうもの。そのため、あえて「画面を汚す」フィルターなどもかけられるという。ステージでは新川氏によるフィルタリングの実演も行われ、現実味を増していく画像に観客も息を飲んでいた。

 『MGS4』の映像では、舞台が戦場であることや、再登場の“オタコン”、そして新型メタルギアなども確認できた。特に新型メタルギアは、爬虫類のような脚がついているという異色のフォルム。「半機械、半生物。これからの兵器はこうなっていくんじゃないかな」と小島監督からのコメントがあった。
 小島監督によれば「今回の年代設定は、『MGS2』の数年後。潜入先は“戦場”です。コンセプトとして「NO PLACE TO HIDE」――もはや隠れる場所はない、というものがありまして。いろいろな戦場へ、潜入していくことになります。今回は敵とか味方とかがなくて、相手は「兵士さん」なんです。陣営のどちらにつくか、全部倒してしまうのか。プレイヤーの行動次第ですね。シリーズのメッセージも、“MEME”(文化的遺伝子)“GENE”(遺伝子)“SCENE”(時代)と移り変わってきて今回は“SENCE”(感覚)。相手兵士の心理とか、目に見えない部分も作っていきますよ」とのこと。さらなる進化を遂げた『MGS』は、最新作でどんな姿を見せてくれるのか。「TGS2005」で披露された『MGS4』の映像中に、オタコンのセリフとして意味深なものがあった。
 ――スネーク、この先ぼくらはどこまで行くのかな?
 行き先の片鱗は、会場で目撃できることだろう。

発売日と価格が、それぞれ2005年12月8日・5229円(税込)と発表された『METAL GEAR ACID2(仮)』。新キャラクターの“ヴィナス”(写真上後方)も確認できる。ソフトに同梱されている「SOLID EYE とびだシッド」(写真下)を使うと、立体的な画像でゲームを楽しむことが可能だ。

『METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTANCE(仮)』オンライン対戦トーナメントの様子。幕張の会場と六本木のオフィスなど、離れた場所を繋いで2チームが対戦するシーンもあった。写真下は、ユニークキャラクターとして参戦した“日ノ本零子”(『ランブルローズ』)。“零子”を使用した場合は、相手チームは“麗琥”(手前、零子のヒールVer.)になるという懲りようだ。

最新作『MGS4』への思いを語ってくれた小島監督。発売日やさらなる詳細などは、今後の情報を楽しみにしてほしい!

ヒント画像に登場した“雷電”。やたらキラキラしています。山猫とのショッキングなシーンや、MSX版の画面内に“雷電”が現れる場面(写真下)などもあるので、ファンは必見だ。

会場で公開されていた、『MGS4』の映像より。歳を重ねた“スネーク”は、アクションのたびにゼェゼェと苦しそうな様子も見せていた。この映像のフルVer.は、「コナミシアター」で見ることができる。

『MGS4』の映像に姿を見せた、新型メタルギア。下半身は爬虫類のようになっているのが特徴だ。

(C)1987 2005 KONAMI

■関連サイト
コナミ
『METAL GEAR ACID2(仮)』公式サイト
『METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTANCE(仮)』公式サイト
小島プロダクション