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2003年9月26日(金)

【TGS】任天堂が中国向けに新ハード「神遊」を発売。ソフトはダウンロード方式!

 任天堂代表取締役社長・岩田聡氏は本日の東京ゲームショウ基調講演で、任天堂の中国市場への取り組みに関する発表を行った。
 
 岩田社長は「中国市場は経済成長が著しく注目されているが、日米欧で成功している既存のビジネスモデルをそのまま持ち込んでも成功は難しいと考えており、日米欧と異なる新しいビジネススキームでチャレンジする必要がある」と語り、中国市場にあわせた新ハード「神遊(しんゆう):iQue」を投入することを発表。これは「神遊機(しんゆうき):iQue Player(アイキュープレイヤー)」というコントローラ型のハードを使用し、ニンテンドウ64までの任天堂各プラットフォームのソフトを中国語にローカライズして発売するもので、詳しいソフトラインナップなどはまだ明らかにされていないが、独自の展開が期待できるユニークなものとなっている。
 
 また、この「神遊」の中国発売に関して特筆すべきはソフト流通の方式。流通は独自の電子流通方式に対応し、特約店でのオンデマンドダウンロード方式を採用。これによって、懸念されていた海賊版の問題や代金回収の問題などをまとめて抜本的に解決することができるとのことだ。
 
 「神遊」の価格はソフト同梱で498元(7,000円弱)、ソフトの価格は1本48元(700円弱)を予定。上海、広州、成都などの一部都市で10月中旬から販売を開始し、来春には中国全土で展開される見込みとなっている。岩田社長は「単なる輸出企業として市場を獲得するのではなく、中国にゲーム開発のノウハウを持ちこんで、現地でソフト開発を行い、現地のゲームクリエイターを育成していきたい」とコメント。中国市場で本格的な展開を行っていく意志を明らかにした。

中国展開に関する発表は基調講演の最後に行われた。「中国の高所得者層だけを相手にするのではなく、幅広い展開を考えている」と岩田氏。

突然発表されたコントローラ型の新ハード「神遊機」。ソフトはカートリッジ方式で、このカートリッジを店頭に持ちこんでダウンロードするものと思われる。


■関連サイト
「東京ゲームショウ2003」公式サイト