応募作品コラージュ写真

▲3つのテーマに応募された作品は、選考委員が悩むほどの力作ぞろい。

選考委員

  • ●芝村裕吏(ゲームクリエイター)
  • ●葉賀ユイ(漫画家・イラストレーター)
  • ●タナカ ミノル(ヒューマンアカデミー東京校 マンガカレッジ学科主任)
  • ●すねや かずみ(ヒューマンアカデミー東京校 マンガカレッジ専任講師)
  • ●豊島秀介(『電撃マオウ』編集長)
  • ●高橋 輝(『電撃マオウ』副編集長)

各テーマの出題内容

  • ●テーマ1
    “声が魅力的”という理由だけでその座に据えられたため、必死にメイクや演出をして威厳を出そうとしている健気な魔王。(出題者:葉賀 ユイ)
  • ●テーマ2
    武闘派学園に通う、槍使いという特技を持つ生徒。巨大な竿(槍)を使う漢一匹。“漢”と書いて女の子なので注意。(出題者:芝村 裕吏)
  • ●テーマ3
    一部に熱狂的なファンがいる、ちょっと風変わりなファンタジー世界観が人気を得ているRPGの主人公。(出題者:『電撃マオウ』編集部)

テーマ1 グランプリ受賞作品

PH02

受賞者:日野麻里奈(宮城県・22歳)

コピックセット+『電撃マオウ』の1年間無料購読権

受賞者コメント

魔王と聞くと重々しいイメージがありましたが、あえてカワイイ感じを目指しました。カワイイ雰囲気が伝わるよう、とくに全体の色合いにこだわり、必死に演出という設定でしたので、犬を加えて必死さを表現しました。将来はマンガ家を志望しているので、この経験を今後に生かしていきたいです。

選考委員コメント

かわいい魔王様が頑張って自己演出したものの結局、全然威厳が出ていないところが微笑ましく、キャラクター性を感じさせてくれました。紫系の色調もそのままだと不気味さを感じさせるところ、彩度が高いことでむしろポップな雰囲気になっており、キャラクター性の表現に一役買っていると思います。(葉賀ユイ)

テーマ1 優秀作品

PH03

受賞者:金城美香子

(沖縄県・18歳)

選考委員コメント

テーマがしっかり反映されています。今後は見る人に愛されるキャラを追求してほしいですね。(高橋)

PH04

受賞者:池田早穂

(大阪府・20歳)

選考委員コメント

静寂な夜に歌い舞うような魔王の内面世界を動物や背景描写によって深く表せています。(タナカ)

PH05

受賞者:遠藤香織

(宮城県・24歳)

選考委員コメント

絵画的タッチと古風で不思議な感じの衣装がおもしろい。舐めている飴が物語性を感じさせます。(タナカ)

PH06

受賞者:井上法子

(高知県・21歳)

選考委員コメント

表情からテーマの“健気さ”がよく伝わっていてペットキャラがバランスをとっています。(すねや)

テーマ1の選考を終えて

お題の“声が魅力”という理由だけで魔王となるというユニークな設定に、どんな作品が集まって来るのか大変興味深く、でもそこが難しかったのか他の2部門に比べて応募点数は半分以下となりました。ですがそれぞれキャラクターの“健気”感が顔の表情や全体の演出などで伝わっていました。キャラの内面がにじみ出て、どんな声を発する魔王なのか想像力をかき立てる作品が最終選考に残りました。(タナカ)

テーマ2 グランプリ受賞作品

PH07

受賞者:伊藤翔平(北海道・18歳)

コピックセット+『電撃マオウ』の1年間無料購読権

受賞者コメント

カッコイイ女の子のキャラクターが好きなのでテーマ2を選択しました。こだわった点は、飾り布の鯉のぼりのデザインです。テーマの『生徒』という設定より、『鯉』から『竜』になるのは、まだこれからという物語を描きつつ制作しました。このような賞をいただくのは初めてだったので、本当にうれしいです。

選考委員コメント

選定基準は学園であること、槍であること、漢(おとこ)だけど女の子であることです。伊藤さんは制服ぽいの着せて、その上で絵的に映えるように石突に鯉のぼりみたいな布を持たせており、これはいいアイデアだと思いました。(芝村)(葉賀ユイ)

PH08

受賞者:川村恵太

(埼玉県・21歳)

選考委員コメント

髪型やファッションなどから、設定に書いてある勝ち気な性格がよく伝わってきています。(豊島)

PH09

受賞者:下村恵理香

(広島県・23歳)

選考委員コメント

槍のパースのかかった構図はGood!! 丁寧な仕上げですが人物の印象を残す工夫が必要です。(すねや)

PH10

受賞者:空宗裕子

(広島県・18歳)

選考委員コメント

ポーズと表情がいいですね。着色技術をあげることで、全体の印象がもっとよくなります。(すねや)

PH11

受賞者:元林幸穂

(大阪府・17歳)

選考委員コメント

ダイナミックに視覚的に飛び込んでくるキャラクター。背景処理がとても効果的印象的な舞台です。(タナカ)

テーマ2の選考を終えて

テーマ2のお題は女性キャラクターで漢(おとこ)を表現するという部分に各自工夫をこらしていたようですが、似た感じの作品が多かったように感じます。大きな武器を持たせる必要がありましたのでキャラクターとのバランスや構図も難しかったと思います。パースのかけ方やデフォルメ方法などポイントはあるが、今回は平面的な構図が多かったですね。画面の奥行きを利用して描く人が少なかったのが残念。(すねや)

テーマ3 グランプリ受賞作品

受賞者:前野裕樹(東京都・24歳)

コピックセット+『電撃マオウ』の1年間無料購読権

受賞者コメント

制作にあたり、デザインをスタイリッシュにしたいと思いました。ファッションが大好きで、デザインにもその要素を取り入れられるようにチャレンジしました。最後の最後までデザインで悩みましたが、友人からアドバイスをもらったことでイメージが固まりました。これはみんなで獲得した賞だと思います。

選考委員コメント

テーマ自体がかなりひねったものなので、描くのが難しかったかと思いますが、そんななかでこの作品は“王道のRPG”っぽさを排したデザインが目を引きました。男性とも女性ともとれる顔立ちやファッション、“音楽”をテーマにしたRPGなのか?と思わせる小道具のアイデアは素晴らしいと思いました。(豊島)

テーマ3 優秀作品

PH13

受賞者:池田彩音

(神奈川県・17歳)

選考委員コメント

ブっとんだ想像力が評価された作品。見る人が今、何を求めているのかも意識するとよいかと。(高橋)

PH14

受賞者:永吉萌子

(沖縄県・23歳)

選考委員コメント

動きのあるポーズと背景処理がいい。どことなく王道RPGの雰囲気が残る点が気になりました。(豊島)

PH15

受賞者:呉屋アナメリサ

(沖縄県・18歳)

選考委員コメント

独特のフィルタ処理が印象的。まとまっているがキャラクターの印象がやや薄い点が惜しい。(すねや)

PH16

受賞者:平川茉里奈

(神奈川県・20歳)

選考委員コメント

独特な雰囲気で完成度の高い作品となっていますが、目を隠さない表現も工夫してみよう。(タナカ)

テーマ3の選考を終えて

テーマ3のお題の内容は、個人のゲーム体験によるところが大きいですね。そのため、応募作品を見てみるとSFやファンタジー、人間タイプや獣人タイプなど、非常にバラエティ豊かな内容であったのが印象的でした。また“風変わりなファンタジー世界観”を表現するという意味では、背景や仲間のキャラを描くことで、そのゲームが持つ世界観を表現する方法もあります。表現がパターン化しないように要注意です。(豊島)